エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.947
2020.12.26 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
マザーボードトレイから左サイドパネルまでの面積が、ほぼ通気孔仕様のトップパネル。ハニカム状に打ち抜かれた面には、120mmファン3基、または140mmファン2基が増設できる。さらにラジエターは240/280/360mmサイズのサポート(長さ405mmまで)となり、選択肢の幅は広い。ただしこれには制限があり、5.25インチオープンベイを利用せず、さらにODDブラケットを取り外した場合の最大数。5.25インチオープンベイに光学ドライブを搭載せず、ODDブラケットを装着したままだと120mmファン2基または140mmファン2基、ラジエターは240/280mmサイズとなる。
丸穴と異なり、強度が確保できるハニカム状の通気孔。システムによっては、自然排気だけでも賄えるかもしれない。なお冷却ファン固定用のネジ穴はスリットタイプが採用されている |
ちなみに光学ドライブを増設した場合、120mmファン2基または140mmファン1基、ラジエターは120mmサイズのみで、ずいぶんと自由度が制限される印象だ。「DP502 FLUX」の隠れたアピールポイントが、5.25インチオープンベイの標準装備だが、搭載前提でこの筐体を選択するなら、構成パーツの見直しが必要になってくることもあるだろう。事前情報の開示と把握こそ、自作PCの常である事は言うまでもない。
出荷時より搭載済みのODDブラケットを外せば、最大360mmサイズ(長さ405mmまで)のラジエターも搭載可能。無計画に構成パーツを揃えるではなく、事前に情報を収集し、把握しておく必要がある |
CPU付近の熱の滞留を抑制するために効果的なリアファン。多くのPCケースがそうであるように、「DP502 FLUX」でも120mmファンが標準で装備されている。兄弟モデル同様、詳細スペックは開示されていないが、インペラ数は9枚で比較的オーソドックスな形状。実際に動作させてみたところ、滑らかかつ緩やかに回転し、風切り音を含めた騒音値は気になるレベルではなかった。
ちなみにラジエターは、120mmサイズに対応。最もシンプルで水冷の先駆けとなった、120mmサイズラジエターのオールインワン型水冷ユニットを導入する場合、このスペースを利用する事になるだろう。
出荷時は白いパッケージに同梱されてくる「120mm逆回転ファン」。「F-LUX PLATFORM」を構築する中枢は、ボトムカバーの天板に設けられたネジ穴に固定する。インペラの”捻る向き”が逆に設計され、通常の冷却ファンとは吸排気が逆になる事から、この名称が付けられている。取り付け位置は前後2箇所で、ポジションは任意で設定。回転を始めると、右サイドパネル下部の通気孔から外気を吸い出し、ボトムカバー内部を経由して筐体のメインエリアへと風を送り込む仕組みこそ、最大のポイントになっている。
エアフローはボトムカバー内部からの吸い出し。つまりグラフィックスカードに対して直接の吹き付けになる |
マザーボードトレイ背面には「LED&PWMコントローラ」が標準で搭載されている。イルミネーション機能に特化された、イマドキのPCケースでよく見かける装備品で、左側に3pinのアドレサブルRGBコネクタ合計6口(内3口は使用済み)、右側に3pinの冷却ファンコネクタ合計6口(内4口は使用済み)が用意されている。なお下部にはマザーボードのARGBコネクタ接続用ケーブルと、電力供給を一手に引き受けるSATA電源ケーブルが接続済み。上部にはフロントトップのLEDスイッチ用コネクタ(配線済み)があり、さらにマザーボードの4pin PWMコネクタ接続用ケーブルが接続されている。
「DF600 FLUX」の装備品からリビジョンが上がり、新たに4pin PWMコネクタ接続用ケーブルが追加された |