エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.952
2021.01.11 更新
文:/撮影・pepe
スリムな筐体に最新の第10世代のIntel Core i7-10700Kと、GeForce RTX 2070 SUPERを搭載するMSI「Trident X 10SD-1008JP」 |
最後のセッションでは、最大リフレッシュレート165Hzで駆動する「Optix MAG272C」の実力をチェックしていこう。検証に使用するのは、MSIのゲーミングデスクトップ「Trident X 10SD-1008JP」を使用、構成はIntel Z490マザーボードに、第10世代のIntel Core i7-10700K、GeForce RTX 2070 SUPER、メインメモリは32GBを搭載している。
はじめにリフレッシュレートの違いを体感するために、レースゲーム「Assetto Corsa」のリプレイを使用し、リフレッシュレート60Hz/100Hz/120Hz/165Hzでそれぞれの違いを比較する。テストではディスプレイ同期を有効化するとともに、デジタルスチルカメラのスーパースローモーションにより画面を直接撮影している。
この4つのリフレッシュレート比較で、高リフレッシュレートな環境がどれだけ優位なものであるかは一目瞭然だろう。特にリフレッシュレート60Hzでは、120Hz以上の環境と比べるとゲームの腕前だけでカバーするのは困難であることが分かる。
さらに120Hzと165Hzだけを比較してみよう。横並びにすることで165Hzの方が、コマ送り感が少なくなり、より滑らかな映像になっているのが分かるだろう。ゲームタイトルによって影響に違いはありそうだが、45Hzの差で明暗を分けるシーンは多いだろう。勝ちにこだわるなら、より高リフレッシュレートの環境でプレイすることをお勧めしたい。
続いてディスプレイ同期を無効にすると、どのような影響がでるか見ていこう。先ほど同様に、テストにはレースゲーム「Assetto Corsa」のリプレイを使用し、リフレッシュレートはいずれも165Hzに設定。デジタルスチルカメラのスーパースローモーションにより、画面を直接撮影している。
ディスプレイ同期をOFFにすると、わずかではあるが、時折画面が水平方向にせん断されたようなズレが発生するようになる。これが書き換え中の画像と書き換え前の画像が同時に表示されるティアリング現象だ。ディスプレイ同期の機能を有効化すると、PCのゲーミングパフォーマンスにやや影響を与えてしまうが、安定したFPSを維持できるマシン構成ならば積極的にONにしたいところだ。
続いて「応答時間」の設定を変えることで、残像感にどのような変化があるか確認する。OSDのデフォルトでは「速い」に設定されているが、「通常」/「速い」/「最も速い」でそれぞれの違いを「Blur Busters UFO Motion Test」で確認してみよう。リフレッシュレートは165Hzに設定し、その際の映像をデジタルスチルカメラのスーパースローモーションで直接撮影している。
「応答時間」については、「速い」と「最も速い」を比べると明確な差は無いように見受けられるが、「通常」設定ではわずかに残像感が長く残っているようだ。今回の結果をもとにすれば、特別な理由が無ければデフォルトである「速い」、さらに画質劣化やオーバーシュート等の問題が無ければ「最も速い」を設定する方が良い結果になるだろう。