エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.962
2021.02.12 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
やや前置きが長くなってしまったが、ここからは「Z590 Steel Legend」の特徴や機能について、従来モデル「Z490 Steel Legend」の画像も交えつつ検証を進めていこう。
まずは外観を確認すると、「Steel Legend」シリーズでおなじみのデジタル迷彩パターンの基板を採用し、各種ヒートシンクや、リアインターフェイスカバーなどのデザインにも大きな違いはない。また基板サイズも縦305mm、幅244mmと同様だが、「Z490 Steel Legend」にあったSATAポート部分のエッジが省略。これに伴い、スタンドオフの固定穴が7個から10個に拡張され、PCケースによりしっかりと固定ができるようになった。
基板サイズは変わらないものの、「Z590 Steel Legend」では右端に3個のスタンドオフ固定穴を追加。ATX 24pinコネクタを抜き差しする場合に基板が反ってしまう症状を解消できる |
電源回路の脇には、裏面のアドレサブルRGB LEDによる間接照明で淡く光る「STEEL LEGEND」のロゴが大きくデザインされている |
主要なICチップはなく、スッキリとした印象の基板裏面。基板右端(画像下側)には計14灯のアドレサブルRGB LEDが実装されている |
デジタル迷彩パターンやカラーコンセプトなど基本的なデザインに大きな違いはないが、「Z490 Steel Legend」では基板の右端にエッジ形状を採用している |
CPUソケットはこれまでと同じLGA1200だが、第11世代Intel Coreプロセッサに合わせて電源回路は大幅に強化されている |
PCの安定性やオーバークロック耐性を司る上で最も重要になる電源回路。「Z590 Steel Legend」では、ブースト機能によって大きく負荷が変動する第11世代Intel Coreプロセッサの特性を考慮し、低レイテンシかつ安定した電力供給ができるよう電源回路の設計を最適化。また「50A Dr.MOS」や「プレミアム 60A パワーチョーク」「ニチコン製12Kブラックコンデンサ」など高効率かつ低発熱な厳選されたパーツを使用している。
さらにフェーズ数も「Z490 Steel Legend」の11フェーズから14フェーズへ、補助電源コネクタも8+4pinから8pinx2へと強化され、電源回路がボトルネックになることはないだろう。
ハイエンドマザーボードに匹敵する14フェーズのデジタル電源回路を搭載。さらに信号トレースにも改良を加えることで発熱を抑えているという |
コンデンサはASRockではおなじみの「ニチコン製12Kブラックコンデンサ」。なおフェライトコアチョークは「プレミアム 60A パワーチョーク」だが従来の製品より背が低くなっている |
すべてのフェーズにドライバIC、ハイサイドMOSFET、ローサイドMOSFETを1チップに統合した「50A Dr.MOS」を採用。応答性に優れ、CPUが必要とする電力を高速かつ正確に提供できる |
8pinx2の補助電源コネクタ。PL2が高く設定されている上位CPUでも電力が不足する心配はない | 2ブロック構成のヒートシンク。ヒートパイプこそ使用されていないものの、表面積を稼ぐため大型のフィンを実装している |
「Z490 Steel Legend」の電源回路。11フェーズ構成で、「プレミアム 60A パワーチョーク」もやや背の高いものを採用 |
11フェーズのうちCPUとGPUの10フェーズには「50A Dr.MOS」を、SoC用1フェーズにはハイサイドMOSFETとローサイドMOSFETを搭載 |
「Z490 Steel Legend」のものと比較すると、「Z590 Steel Legend」ではヒートシンクのサイズも大型化していることがわかる |