エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.966
2021.02.23 更新
文:藤田 忠/撮影:松枝 清顕
まずは定番ベンチマークの「3DMark」に備えられた、DirectX Raytracing(DXR) APIを利用したリアルタイムレイトレーシングベンチマークの「Port Royal」の結果をみていこう。
AMD GPUでは初めてDXRをサポートしたRadeon RX 6000シリーズ。パフォーマンスは、すでに第2世代になっているGeForce RTX 30シリーズに及ばないが、テストはスムーズに完了。デフォルトクロックでスコアは7,600ポイント、フレームレートは35.3fpsを記録している。オーバークロック状態ではクロック向上率の10%には届かないが、スコア、フレームレートともに6%アップの8,100ポイント、37.5fpsまで伸びた。ゲームタイトルのレイトレーシング品質設定や、AMD Radeonへの最適化次第になるが、DXR対応ゲームを十分楽しむことができるだろう。
続いては「Port Royal」とは異なり、ベンチシーン全体をレイトレーシングでレンダリングを行うことで、レイトレーシングのハードウェア処理能力を計測する「DirectX Raytracing feature test」だ。
「DirectX Raytracing feature test」は、フレームレートのみでデフォルトクロック22.54fps、オーバークロック24.58fpsで、「Port Royal」からはともに35%近く低下している。フレームレートは30fpsを下回ってしまうため、ベンチシーンも若干カクツキもみられた。
ここからはゲーミング性能を確認すべく、通常のテストプリセットを実行していこう。まずはAPIにDirect X12を使用する「Time Spy」のスコアをチェックしていこう。テストプリセットは解像度2,560×1,440ドッドの「Time Spy」と、3,840×2,160ドットの「Time Spy Extreme」を実行。総合とGraphics Scoreに加え、Graphics test1/test2のフレームレートをまとめている。
2,560×1,440ドッドの「Time Spy」は総合、Graphics Scoreともに14,000ポイント台で、フレームレートは最大99.82fpsと優秀なスコアになっている。「Estimated game performance」(Battlefield V/1440p Ultra)も「145+FPS」の判定だったので、高精細で人気のあるWQHDゲーミング液晶のパフォーマンスも十分に引き出せそうだ。なお、オーバークロック時は、ここまでと同じく6%程度スコアを伸ばしており、Graphics test1ではフレームレートは約6fpsアップしている。
4K解像度の3,840×2,160ドットで描画される「Time Spy Extreme」のスコアは、デフォルトで7,200ポイント、オーバークロック時で7,600ポイントを記録したが、フレームレートは60fpsを切る40fps台に留まっている。