エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.966
2021.02.23 更新
文:藤田 忠/撮影:松枝 清顕
最後はASUSオリジナル3連ファンクーラーの冷却性能と静音性をチェックしていこう。計測には消費電力同じく、「3DMark」「Time Spy Extreme Stress Test」を利用。「HWiNFO64」を使って、GPUコア温度や、GPUコア内の最大温度となるGPUホットスポット温度(GPU Hot Spot Temperature)、GPUクロック、ファン回転数を記録。デフォルトとオーバークロック時それぞれのテスト後半10分間の推移を抽出してまとめている。
まずはデフォルト時を見るとGPUコア温度は50℃台後半に抑え込まれており、ホットスポットも最大で72℃、おおむね60℃台後半で推移している。ファン回転数も1,100rpm台の低速回転を維持しており、「TUF-RX6800-O16G-GAMING」搭載の冷却システムの性能の高さを覗える結果になっている。
GPUクロックが、おおむね2,400MHz台まで伸びたオーバークロック時も傾向は同じで、ファン回転数が1,200rpm台までアップすることで、GPUコア温度を50℃台後半、GPUホットスポット温度を60℃台後半に抑え込んでいる。
最後に騒音値を確認すると、テスト実行中の騒音値はデフォルトで36.3dBA(CPUクーラーのラジエーターファンは強制停止している状態)と非常に静かで、ファン回転数が1,200rpm台までアップしたオーバークロック時でも、騒音値は1dBAアップの37.6dBAと優秀だった。「TUF-RX6800-O16G-GAMING」のセンターファンから約20cm離れた位置で、この数値なのでPCケースに収めてしまえば、高負荷なゲーミング中でもファンの回転音が気になることは、まずないと言える。
Radeon RX 6000シリーズ搭載モデルとしては、ASUS初のオリジナル仕様として1月に登場した「TUF-RX6800-O16G-GAMING」。パワーアップされた3基のAxial-techファンなど、最新技術で新たに構成されたオリジナルVGAクーラーの出来栄えは文句なしで、GPUコアを最大限までオーバークロックした状態でも全く不安のない冷却性能と静音性を発揮。VGAクーラーの動作音が、ゲーム世界への没入感の邪魔をすることはないだろう。
フルHDからWQHDゲーミングがターゲットになるRadeon RX 6800搭載モデルは、STRIXシリーズもラインナップされているが、ブラックカラー&サイドのロゴLEDのシンプルデザインでシックに組みたい人には「TUF-RX6800-O16G-GAMING」を積極的におすすめしたい。もちろん、長時間高負荷のかかるゲームを思う存分楽しむことができる高い耐久性が謳われているのも忘れてはならない魅力だ。
協力:ASUS JAPAN株式会社