エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.967
2021.02.25 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
続いては、「GeForce RTX 3060 GAMING OC 12G」の前面を覆う大型クーラーの「WINDFORCE 3Xクーリングシステム」にフォーカス。その構造をチェックしていこう。
グラフィックスカードを分解し、大型クーラーの構造をチェックする。クーラーの全長が基板を大きく上回るサイズであることがよく分かるツーショットだ |
3基が並んで実装されている80mm口径の「ユニークブレードファン」は、その名の通りインペラ(ブレード)の形状に工夫アリ。表面に3Dストライプを刻み風量を増す設計になっており、それらが互い違い回転する「オルタネートスピニング」により、乱流を抑え効果的なエアフローをヒートシンクに送り込む構造だ。先端のファンはスルー構造のヒートシンクを組み合わせ、PCケース内部に最適なエアフローを作り出す「スクリーンクーリング」を構成している。
また、「ユニークブレードファン」はグラフェンナノ潤滑油を使用することで、通常のスリーブベアリングファンの2.1倍もの長寿命を獲得。静音性を維持しつつ、ダブルボールベアリングファン匹敵のライフを実現した。
インペラの形状と表面のストライプ加工が特徴の「ユニークブレードファン」。先端のファンは、風がそのまま背面に抜ける「スクリーンクーリング」仕様になっている |
「WINDFORCE 3Xクーリングシステム」を裏面から。ヒートシンクは、大きく3つのブロックに分割されているのが分かる |
GIGABYTE自慢の「WINDFORCE 3X」クーラーは、GPUごとに最適な構造に設計されており、「GeForce RTX 3060 GAMING OC 12G」の場合はヒートパイプダイレクトタッチ方式を採用。GPUコアに3本のヒートパイプが直接接触し、ヒートシンク全体に熱を伝える構造になっている。
また、ヒートパイプはVRAMモジュールやメモリチップに接触する大型の冷却プレートにも接続。効率よく全体の熱源をカバーし、「ユニークブレードファン」による最適なエアフローで冷却する仕組みだ。
GPUコアから直接熱を吸い上げるヒートパイプダイレクトタッチ方式を採用。3本のヒートパイプがベースの中心部分を通っている |
メモリチップや電源モジュールに接触する金属プレートには、サーマルパッドが貼り付けられていた |
ヒートシンク主要部は基板上のコンポーネントに最適化されたデザインで、基板をはみ出す先端部分はフラットな形状になっている |