エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.968
2021.02.28 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
最後に最新技術を詰め込んだオリジナル2連ファンクーラー「TWIN FROZR 8」の冷却性能をチェックしていこう。消費電力の計測と同じく、ストレステストは「3DMark Time Spy Extreme Stress Test」で、温度やファンの回転数の測定には「GPU-Z 2.36.0」を使用している。
アイドル時はファンレス駆動のため、ベンチマークを開始すると一気に63℃までGPU温度が上昇。しかし、ファンが回転するとGPU温度は60℃前後、最も温度が高いHotSpotでも71℃前後で頭打ちになる。
またファンの回転数も1,250rpm前後、回転率にすると30%までしか上がらず「TWIN FROZR 8」の冷却性能は特筆に値する。正直、フルロード時でも動作⾳は全く気にならず、敢えてセミファンレスにする必要があるのか?と感じてしまうほど。あくまでも自己責任になるが、チューニングツール「Afterburner」を使ったオーバークロックを施す場合でも、常用レベルで冷却性能が不足することはないだろう。
基本的にパフォーマンスが求められるハイエンドGPUと異なり、ミドルレンジGPUでは、静音性や本体サイズ、重量、消費電力などのバランスがグラフィックスカード選択する上で重要な要素になる。
そこで「GeForce RTX 3060 GAMING X 12G」では、VGAクーラーに敢えて2連ファンの「TWIN FROZR 8」をチョイス。一方で、冷却ファンやヒートシンクには、ハイエンドクーラーである「TRI FROZR 2」と同様の技術を取り入れることで、本体サイズや重量を削減しつつ、圧倒的な静音性と冷却性能を実現している。
「GeForce RTX 3060 GAMING X 12G」では、2連ファンの「TWIN FROZR 8」クーラーを搭載することでハイエンドモデルから小型化。一方、冷却性能や静音性には一切妥協がない |
また最新のGeForce RTX 3060を採用したことで、これまでミドルレンジでは難しかったレイトレーシングを有効にした状態でも、フルHD解像度までなら快適なゲームが可能。さらにフレームレートを重視した設定であれば、最新の超高リフレッシューレート液晶も十分視野に入るパフォーマンスを発揮する。
GeForce RTX 2060以下のグラフィックスカードからのアップグレードや、これまでサイズや消費電力の問題からGeForce RTX 30シリーズの購入をためらっていた人にとって「GeForce RTX 3060 GAMING X 12G」は条件を満たす有望な選択肢になるだろう。
協力:エムエスアイコンピュータージャパン株式会社