エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.972
2021.03.08 更新
文:藤田 忠/撮影:松枝 清顕
オーバークロックすることでCPUの温度はアップするが、ファン回転自動時は回転数が上昇するため、70℃に達することはなく、最大でも68.8℃に抑え込んでいる。回転数が1,000rpm程度になる静音志向時は、さすがに70℃を越えるが、最大でも71.4℃と不安なく使える温度を維持している。
ファン回転自動時のテスト中は1,400~1,814rpmで推移しており、頻繁にフル回転に達している。そのため騒音値はフル回転時に54.7dBAを記録。さすがにPCケース内に収めても、うるさいと感じるレベルに達してしまっている。よりコア数の多いCPUも余裕で冷やせる冷却性能を備えていると言えるが、この騒音値で使うのは厳しいところ。今回のテストで試した1,000rpm台での運用がベストだろう。
12コア/24スレッドのAMD Ryzen 9 5900Xを使ったテストで良好な冷却性能を発揮したDeepcool「GAMMAXX L360 A-RGB」。ファン回転数自動設定時は、若干騒音値が気になるものの、回転数制御は組み合わせるマザーボードの設定で変わってくる。今回のテストのように1,000rpm程度で運用すれば、静音性を維持しつつ、十分にメニーコアCPUを冷やすことができる冷却性能を備えている。そのうえ、安心の水漏れ防止機構搭載で実勢価格14,000円以下とコストパフォーマンスは高い。
23℃程度の室温、バラック状態でのテストという点を考えても、十分な余裕を感じさせる冷却性能を発揮。最大で16コア/32スレッドのAMD Ryzenも余裕で冷やし切れるはずだ。さらに登場が待たれるIntel次世代CPUの第11世代Coreプロセッサの最上位「Core i9 11900K」は8コア/16スレッドかつ、全コア最大ブーストクロック4.8GHzというスペック。こちらをターゲットに据えた場合でも、十分な冷却性能が期待できるだろう。
協力:株式会社アスク
Deepcool Industries