エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.974
2021.03.12 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
ここからは、CPUの違いによるグラフィックス性能への影響をチェックしていこう。まずはAPIにDirect X12を使用する、定番3Dベンチマーク「Time Spy」のパフォーマンスからだ。なおプリセットは「Time Spy」と「Time Spy Extreme」の両方で計測を行った。
グラフィックス系のベンチマークとしてはマルチスレッドへの最適化が進んでいるが、GPUの負荷が軽い「Time Spy」では「PCMark 10 Extended」の「Gaming」テストと同じくRyzen 9 5950Xの6割程度に留まる。ただしGPUの負荷が重くなる「Time Spy Extreme」ではRyzen 9 5950Xを上回るスコアを記録した。
続いて、APIにDirect X11を使用する「Fire Strike」のパフォーマンスもチェックしていこう。こちらも3種類全てのプリセットで検証を行っている。
スコアの傾向は「Time Spy」に近く、負荷の軽い「Fire Strike」では、Ryzen 9 5950Xの6割程度。ただし、「Fire Strike Extreme」では約87%、「Fire Strike Ultra」では同等のパフォーマンスを発揮し、やはりGPUの負荷が上がるにつれて差が小さくなる。
続いて、⼈気MMO RPGの最新アップデート版「ファイナルファンタジーXIV: 漆⿊のヴィランズ」の公式ベンチマークテストの結果をみていこう。
やはりGPUの負荷が小さい1,920×1,080ドットや、2,560×1,440ドットでは、CPUがボトルネックになり、大きくスコアが落ち込んでしまう。ただし、3,840×2,160ドットではGPUの負荷が上がるためその差は約10%に縮まる。さらにすべての解像度で評価は最高判定の“非常に快適”を獲得しており、いずれの解像度でもゲームのプレイには全く問題がない。
RPGながら重量級のゲームとして知られている「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」のベンチマークスコアも確認しておこう。
グラフィックスカードへの負荷が少ない1,920×1,080ドットでは、Ryzen Threadripper PRO 3975WXがやや落ち込むものの、その他の解像度ではいずれも横並び。ここまでの結果を見る限り、GPU負荷の低い処理は苦手としているが、GPUの負荷が高い状態であれば、メインストリーム向け上位CPUに匹敵するゲーム性能が期待できる