エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.981
2021.04.04 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
Intelのデスクトップ向けCPUでは、初めてPCI-Express4.0に対応した第11世代Intel Coreプロセッサ。ようやく7,000MB/secを超えるような高速なSSDを使用できるようになったが、そのパフォーマンスを最大限に引き出すには冷却がとても重要だ。そこで「MEG Z590 ACE」に実装されている「M.2 Shield Frozr」の冷却性能をチェックしていこう。なお負荷テストは「CrystalDiskMark 8.0.1」をデータサイズ64GiB、テスト回数を9回に設定して3回連続で実施。その温度と転送速度の推移を「HWiNFO64」を使い計測した。
ヒートシンクなしの「CrystalDiskMark 8.0.1」の結果 | ヒートシンク装着時の「CrystalDiskMark 8.0.1」の結果 |
今回テストに使用したオールインワン型水冷ユニット「MPG CORELIQUID K360」には、ウォーターブロック部分にも60mm口径ファンが内蔵されているため、PCI-Express4.0(x4)接続に対応する最上段のM.2スロットには風が直接吹き付けられる。それでもヒートシンクのない状態では冷却性能が不足してしまい、サーマルスロットリングが発生する。
一方、ヒートシンクを装着すると温度上昇が一気に緩やかになり、最高温度も60℃で頭打ち。サーマルスロットリングも解消され、常に安定した転送速度を維持できるようになる。
ヒートシンクなし:アイドル時のサーモグラフィ | ヒートシンクなし:高負荷時のサーモグラフィ |
ヒートシンク装着時:アイドル時のサーモグラフィ | ヒートシンク装着時:高負荷時のサーモグラフィ |
またサーモグラフィの結果を確認するとヒートシンクなしの状態では、アイドル時でも最高58℃、高負荷時は88.4℃を記録。ヒートシンクを装着することで、サーマルスロットリングを解消するとともに、SSDの長寿命化も期待できるだろう。
帯域幅40GbpsのThunderbolt 4による、高速な外部ストレージもMSI「MEG Z590 ACE」の魅力だ |
最新インターフェイスThunderbolt 4を搭載するMSI「MEG Z590 ACE」。40Gbpsという広い帯域幅を活かし、PCI-Express3.0(x4)接続のNVMe SSDに匹敵する超高速な外部ストレージが利用できるのは大きな魅力だ。そこで、今回はThunderbolt 3対応のNVMe M.2 SSDケースを使い、そのパフォーマンスを簡単にチェックしておこう。なお比較対象として帯域幅10GbpsのUSB3.2 Gen.2ケースでも計測を行っている。
Thunderboltデバイスを利用するには、ドライバ(と専用ユーティリティ)のインストールが必要。それ以外は、USBデバイスと大差なく使うことができる |
Thunderbolt 3ケース使用時の「CrystalDiskMark 8.0.1」の結果 | USB3.2 Gen.2ケース使用時の「CrystalDiskMark 8.0.1」の結果 |
USB3.2 Gen.2ケースでは読込、書込とも1,000MB/sec前後で頭打ちとなるが、Thunderbolt 3ケースでは書込が1,400MB/secで約1.4倍、読込に至っては2,800MB/secで約2.8倍まで転送速度が高速化されている。最近ではThunderbolt 3対応ケースも10,000円前後からとかなり手頃になっているため、MSI「MEG Z590 ACE」の購入を検討しているならあわせて導入してみるといいだろう。