エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.985
2021.04.12 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
3Dベンチマークソフトの大定番である「3DMark」のテストから進めていこう。先頭はレイトレーシング性能を測定する「Port Royal」だ。
GPU負荷が極めて大きいWQHD解像度のレイトレーシングテストとあって、フレームレートは27fps程度に留まった。レイトレーシング有効の環境下でプレイする場合は、画質や解像度の調整は必須と言えそうだ。なおリファレンスに比べ高クロックで動作しているため、「NITRO+ Radeon RX 6700 XT」は3%ほどスコアが上積みされている。
続いては、同様に「3DMark」のレイトレーシングテストである「DirectX Raytracing feature test」を実行。シーン全体をレイトレーシングのみでレンダリングする特化型のテストにて、ハードウェアの純粋なレイトレーシング性能を計測してみよう。
リファレンスと「NITRO+ Radeon RX 6700 XT」ともにフレームレートが13fps台という厳しいテスト結果に。テスト中の映像もコマ落ちするシーンが多く、性能不足は明らかだ。純粋なレイトレーシング性能に関しては、最適化が進んでいるGeForce RTX 30シリーズに比べ、伸び悩む傾向にある。
グラフィックスカードの性能は、レイトレーシングへの最適化だけで決まるものではない。続いては一般的なラスタライズ手法によるレンダリング性能を「3DMark」のDirectX 12対応テスト「Time Spy」でチェックしていく。プリセットは「Time Spy」および「Time Spy Extreme」の両方で計測を行った。
さすがはWQHD解像度での高リフレッシュレートプレイを謳うRadeon RX 6700 XT搭載モデルとあって、WQHDで描画される無印テストは高スコアかつ80fpsオーバーの動作をマーク。主要タイトルのフレームレートを推測する「Estimated game performance」(Battlefield V/1440p Ultra)でも115fps以上という判定で、実際のゲームでもWQHD解像度で快適なプレイが可能であることが示されている。
4K解像度の「Time Spy Extreme」でも30~37fps程度と健闘。ゲームタイトルと設定次第では、4Kプレイも不可能ではないだろう。なおリファレンスと比較すると無印で2%、「Time Spy Extreme」で2.5%程度のスコア差があり、動作クロックの違いが数字として現れている。
続いてはAPIにDirect X11を使用する「Fire Strike」のスコアを見ていこう。プリセットは「Fire Strike」「Fire Strike Extreme」「Fire Strike Ultra」の3種類すべてを利用して計測を行った。
フルHD解像度の無印テストでは、Graphics test 1で最大170fps以上をマークする圧倒的なスコア。WQHD解像度の「Fire Strike Extreme」でも90fps以上のスコアを叩き出すなど、Direct X11環境でも「Time Spy」と同様の印象的なスコア傾向が確認できた。「Estimated game performance」(Battlefield V/1440p Ultra)でも120fps以上という判定で、実際のゲームでもWQHD解像度(とそれ以下)における高リフレッシュレートプレイが期待できる。
また、テスト中のフレームレートは50fps未満だったものの、4K解像度の「Fire Strike Ultra」を含め、すべてのプリセットで「NITRO+ Radeon RX 6700 XT」がリファレンスを上回った。オーバークロック仕様により、安定して高いパフォーマンスを発揮できている。