エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1002
2021.05.28 更新
文:/撮影:藤田 忠
パフォーマンスチェックの手始めは、Intel 500シリーズチップセットの違いで性能に差が出るかみていこう。ベンチマークテストには、SiSoft「Sandra 20/21(SiSoft Sandra Lite)」の「メモリーの帯域」と「メモリーのレイテンシ」を実行し、そのスコアをチェックする。テストしたメモリクロックは、「F4-3600C16D-32GTZNC」のデフォルトクロックとなるDDR4-2133。メモリは、そのままに第11世代Intel Coreプロセッサの環境へアップグレードしたユーザーや、検討中のユーザーも多いと思うのでDDR4-2666。そして「F4-3600C16D-32GTZNC」の本領となるDDR4-3600で実行している。メモリコントローラーとメモリのクロック比は、マザーボードデフォルトの「Auto」設定でDDR-3600動作時も1:1で動作したので、そのままテストを行っている。
CPUやメモリ、グラフィックス、ネットワークなどのパフォーマンスを計測するベンチマーク機能を備えているSiSoft「Sandra 20/21(SiSoft Sandra Lite)」 |
DDR4-3600で動作させた際のレイテンシ |
DDR4-2133(右)はJEDEC準拠だが、DDR4-2666(左)はJEDEC準拠のCL19-19-19より高速な設定になっている |
まず、チップセットでメモリにパフォーマンス差がないのが、ひと目で分かる。これなら、コストを抑えたB560チップセット搭載マザーボードも安心して、組み合わせることができるだろう。DDR4-3600を適用することで、「整数メモリ帯域」、「浮動小数点メモリ帯域」が、DDR4-2133からは約16GB/sec、DDR4-2666からは約10GB/secも数値を伸ばしている。レイテンシに関しても同様で、DDR4-3600にすることで改善している。DDR4-2133は、XMPプロファイルの適用を忘れてしまった際の参考として計測したが、ここまでの差が出るのが分かると、もう忘れることはないだろう。