エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1005
2021.06.04 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
Ryzen Threadripper PROシリーズの魅力の一つに、コンシューマ向けでは初の8チャネルメモリへの対応がある。8枚のメモリに同時アクセスすることで、これまでにない広大なメモリ帯域幅を実現する機能だが、メモリ枚数によってどのように変化するのだろうか。そこで、今回は1枚から8枚までメモリを搭載した状態でメモリ帯域の違いを確認してみることにした。
「CPU-Z 1.96.0」を確認したところ、メモリ枚数に合わせて「Channel #」の項目はSingleからOctaまで変化した |
「CPU-Z 1.96.0」の「Channel #」は搭載枚数に合わせて増加するものの、ベンチマークスコアを見ると3枚まではほぼシングルチャネル動作、7枚まではほぼデュアルチャネル動作と同等のメモリ帯域しか確保されていない。このことからRyzen Threadripper PROシリーズを使用する場合はできる限り8枚のメモリを用意したい。なおどうしても8枚のメモリを用意するのが難しい場合は4枚での運用がオススメだ。
一般的なギガビットLANに加え、Marvell「AQC113C」による10ギガビットLANも標準装備する「M12SWA-TF」。そこで、今回はWindows 10のネットワークドライブ機能と「CrystalDiskMark 8.0.1」を使い、そのパフォーマンスを検証してみることにした。テストは10ギガビットLANに対応するホストPCとハブを用意し、比較対象として2.5ギガビットLAN接続とギガビットLAN接続に切り替えた状態でも転送速度を計測している。
Marvell「AQC113C」はマルチギガビットに対応するため、最近搭載モデルが増えている2.5ギガビットLAN(画像左)の接続も可能だ |
10ギガビットLAN接続 | 2.5ギガビットLAN接続 |
ギガビットLAN接続 |
ギガビットLAN接続では約120MB/sec、2.5ギガビットLAN接続でも約295MB/secでスコアが頭打ち。一方、10ギガビットLANでは書込が最高約485MB/sec、読込に至っては最高約1,180MB/secをマークし、その違いは歴然。Ryzen Threadripper PROがメインターゲットに据えるクリエイティブな作業では大量のデータを扱うため、同時にネットワークの10ギガビットLAN化を検討するのはアリだろう。