エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1007
2021.06.09 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
NVIDIA「GeForce RTX 3070 Ti Founders Edition」(国内発売予定なし) 製品情報(NVIDIA) |
今回の主役は、COMPUTEX TAIPEI 2021のオンライン基調講演にて「GeForce RTX 3080 Ti」と同時に発表された、NVIDIAの最新アッパーミドルGPU「GeForce RTX 3070 Ti」だ。
アッパーミドルクラスの新GPU GeForce RTX 3070 Ti。これまでGeForce RTX 3080以上に限られていたGDDR6Xメモリを搭載する |
性能差の大きい、ハイエンドGeForce RTX 3080とアッパーミドルGeForce RTX 3070のギャップを埋めるべく投入された製品で、ビデオメモリには上位モデルと同じメモリスピード19Gbpsの超高速なGDDR6Xメモリを採用。これによりメモリバンド幅は448GB/sec→608GB/secへと実に約35%も向上している。
GeForce RTX 2070 SUPERとの比較では約1.5倍パフォーマンスが向上。ターゲットにしているWQHDまでの解像度なら、最高画質でも多くのゲームで80fps以上を維持することができるという |
またストリームプロセッサ数も46基から48基へ、CUDAコア数も5,888基から6,144基へとそれぞれ約4%拡張。とは言え、上位モデルであるGeForce RTX 3080(SM数:68基/CUDAコア数8,704基)と比較すると7割前後の規模に留まり、未だGPUコアについては差が大きい。メモリ周りが中心の改良で、実際どの程度パフォーマンス差を埋めることができているのかは、後半のテストセッションで明らかにしていこう。
Reviewers Guideに言及はなかったが、GPUコアはおそらく「GA104」。GeForce RTX 3070では2基のSMが無効化されていたが、GeForce RTX 3070 Tiではフルスペック版を採用しているのだと思われる |
その他、主なスペックはベースクロック1,575MHz、ブーストクロック1,770MHz、メモリバス幅256bit、メモリ容量は8GB。バスインターフェイスはPCI-Express4.0(x16)で、今回検証を行う「GeForce RTX 3070 Ti Founders Edition」の出力インターフェイスはHDMI2.1×1、DisplayPort1.4ax3の4系統。ちなみにTGPは、搭載メモリが変更されたこともありGeForce RTX 3070から70W増え290Wに設定されている。
NVIDIA提供の基板画像。「GeForce RTX 3080 Ti Founders Edition」とは、GPUチップの形状が異なる他、ビデオメモリや電源回路の配置も異なる |
国内発売は6月10日より開始され、NVIDIAが事前に公開した予価は89,980円。なおこれまでのモデルと同様「Founders Edition」については国内展開の予定はない。