エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1013
2021.06.21 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ゲーム関連のベンチマークが一段落したところで、消費電力をチェックしていこう。ストレステストには「3DMark Time Spy Extreme Stress Test」を使い、実行中の最高値を高負荷時、起動後10分間何もせず放置した状態をアイドル時として計測を行った。
「GeForce RTX 3080 Ti Founders Edition」から23W、「ROG-STRIX-RTX3080-O10G-GAMING」からは37W増加しており、GPUのアップグレードや、オーバークロックによって消費電力は確実に増加している。とは言え、パフォーマンスが最重要となるハイエンドグラフィックスカードとしては、無視できるレベル。電源ユニットへの影響も考えなくていいだろう。
テストセッションのラストは「ROG-STRIX-RTX3080Ti-O12G-GAMING」に搭載されているオリジナル3連ファンクーラーの性能をチェックしていこう。消費電力の計測と同じく、ストレステストには「3DMark Time Spy Extreme Stress Test」を使用している。
TGP330WのGeForce RTX 3080 Tiのオーバークロックモデルながら、高負荷時のGPU温度は「GeForce RTX 3080 Ti Founders Edition」より約5℃低い70℃で頭打ち。ファン回転数はほぼ全開の2,000rpm前後まで上昇するものの、ノイズもそれほど大きくなく、PCケースに入れてしまえば気になることはないだろう。
優秀なオリジナルモデルが揃うGeForce RTX 3080 Tiの中でも屈指の高クロック仕様に仕上げられた「ROG-STRIX-RTX3080Ti-O12G-GAMING」。先代の「ROG-STRIX-RTX3080-O10G-GAMING」からは最大約10%、「Founders Edition」との比較でも約2%高いスコアをマークするなど良好なパフォーマンスを発揮する。
そして実際のゲームベンチマークを確認すると、レイトレーシング無効時はもちろん、DLSSを併用すればレイトレーシングを有効にした場合でも4K解像度で高フレームレートを実現。最近ラインナップが順調に増えている100Hzを超える高リフレッシュレート4K液晶ディスプレイを組み合わせた場合でも、その性能を存分に発揮することができる。
パフォーマンスや静音性には全く不満なし。NVIDIAからのGPUの共有が安定して、入手性が改善されることを願うばかりだ |
高クロックチューニングにより懸念していた消費電力増加も限定的で、高性能クーラーにより冷却性能や静音性にも不安はなし。OC modeというさらなる上積みも残されている「ROG-STRIX-RTX3080Ti-O12G-GAMING」は、特に高解像度でフレームレートを追求する人にはまさに垂涎の一枚だ。
協力:ASUS JAPAN株式会社