エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1020
2021.07.12 更新
文:池西 樹(検証)/文・撮影:松枝 清顕(解説)
テストセッションを前に、ここでは組み込み手順をご覧に入れよう。検証用に用意したのはMSI「MPG X570 GAMING PRO CARBON WIFI」だ。AMD X570チップを搭載するSocket AM4対応ATXマザーボードで、エルミタ搭載検証用として登場頻度は高い。
なお「NH-P1」は、AMD Socket AM4に加え、Socket AM3(+)/AM2(+)/FM1/FM2(+)、Intel LGA2066/2011-0 & -3/1200/115xにも対応しており、それぞれの搭載方法は同梱される3枚のマニュアル、または製品サイトでダウンロードできるPDFファイルで確認ができるので、参照頂きたい。
マザーボード備え付けのプラスチック製台座を取り外す。ただしバックプレートは流用 | グレーのプラスチック製スペーサー「NM-APS4 grey」を四隅に仮置き |
搭載向きおよびネジ穴をマニュアルで確認し「NM-AMB8 mounting bars」を「NM-ALS1-TX long screws」でネジ留めを行う |
台座が完成したところで、付属の工具について触れておこう。Noctuaカラーのドライバーは一般的なプラスではなく、トルクスドライバーだ。トルクスネジと言えば、近頃ではAMD Ryzen Threadripperソケットでの採用が記憶に新しい。一般的にトルクスネジは締結する際に均等にトルクが掛かるため、正確に締め付けができる。付属の工具はT型20タイプで、台座用ネジ(NM-ALS1-TX long screws)はもとより、受熱ベースプレート部に装着済みのバネ付きネジも同タイプが採用されている。
トルクスドライバーを使い、台座に「NH-P1」を固定する。ネジ留めには放熱フィン同士の隙間からドライバーを挿し込み、真上からトルクを掛けていく。なおマニュアルには「max. torque 0.6 Nm」とトルク値が記載されていた |
固定が完了。なおヒートパイプを下側に向けて搭載する例も見受けられるが、通常はこの向きが正解。ただしPCケースのエアフロー環境や冷却ファン増設など、なんらかの工夫が必要な場合はその限りではない |
マザーボードを取り付けたところで、隣接するメモリスロットクリアランスを確認しておく。受熱ベースプレートはヒートシンク本体に対し、ヒートパイプが整列する側にオフセットされ、設計段階からメモリスロットへの干渉は完全に回避されている。
搭載後の画像を見ても明らかで、4本のメモリスロット上空はガラ空き状態。どんなに背の高いヒートスプレッダ付きメモリでも、物理的干渉は起きようがない。