エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1032
2021.08.03 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
グラフィックス系ベンチマークのラストは、人気MMO RPGの最新アップデート版「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」公式ベンチマークテストで締めくくろう。なお今回は内蔵グラフィックスということを考慮して、解像度は1,920×1,080ドットに固定し、画質設定は「最高品質」「高品質(デスクトップPC)」「標準品質(デスクトップPC)」の3種類を選択した。
3DMark系のベンチマークに比べてCPUの影響が大きいこともあり、すべての品質設定でRyzen 5700GがRyzen 7 PRO 4750Gを上回る。さらにGPUの負荷が低い「標準品質(デスクトップPC)」では、Ryzen 5 5600GがRyzen 7 PRO 4750Gを超えるスコアを叩き出すなど、「Zen 3」アーキテクチャの強みがしっかりと発揮されている。
また「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」では、大規模レイド戦などを想定してスコアに対する指標が刷新。これまでに比べるとかなり厳しくなっているが、「標準品質(デスクトップPC)」ならRyzen 5 5600Gでも“普通”、Ryzen 7 5700Gでは“やや快適”の判定を獲得し、内蔵GPUでもゲームを楽しむことができる。
続いて、各APUの消費電力をチェックしていこう。アイドル時は起動直後10分間放置した際の最低値を、高負荷時は今回の検証で最も消費電力の高かった「CINNEBENCH 23」実行時の最高値をそれぞれ採用している。
アイドル時の消費電力は、いずれのAPUでも省電力機能が有効に働き30W半ばで横並び。別途グラフィックスカードが不要なことから、Ryzen 5000シリーズのシステムよりも消費電力はかなり控えめだ。
高負荷時はRyzen 5000Gシリーズの方が動作クロック、スコアとも高いにも関わらず、Ryzen 4000Gシリーズより消費電力は少なくなっており、「Zen 3」アーキテクチャはワットパフォーマンス的にもかなり優秀であることがわかる。ちなみに最高消費電力はRyzen 7 5700Gで約130W、Ryzen 5 5600Gでは約110Wに留まり、ACアダプタによる動作も十分視野に入ってくる。