エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1041
2021.08.21 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ゲーム関連のベンチマークが一段落したところで、消費電力をチェックしていこう。ストレステストには「3DMark Time Spy Extreme Stress Test」を使い、実行中の最高値を高負荷時、起動後10分間何もせず放置した状態をアイドル時として計測を行った。
< |
アイドル時の消費電力は、省電力機能が有効化され約65Wまで低下。高負荷時でも300Wを下回り、ミドルレンジグラフィックスカードらしくワットパフォーマンスも優秀だ。また自動オーバークロックによる消費電力増は10W未満とごくわずか。自動オーバークロックの運用はあくまでも自己責任だが、冷却性能や電源ユニットへの負担は考慮しなくてもいいだろう。
テストセッションのラストは「Radeon RX 6600 XT Challenger D 8GB OC」に実装されているオリジナルデュアルファンクーラーの冷却性能をチェックしていこう。なお消費電力の計測と同じく、ストレステストには「3DMark Time Spy Extreme Stress Test」を使用している。
まず定格時の動作を確認すると、GPU温度は最高64℃、Hot Spotも最高87℃で頭打ち。ファンの回転数も1,530rpm前後、回転率は45%前後に留まる。続いて自動オーバークロック時の結果を確認すると、GPU温度は最高65℃、Hot Spotは最高88℃で、それぞれ1℃上昇。ファンの回転数も1,620rpm前後へと約90rpm上がっているものの、回転率は50%前後でまだまだ余力が残されている。冷却ファンのノイズも40dBAを超えることは一度もなく、「Radeon RX 6600 XT Challenger D 8GB OC」に実装されているデュアルファンクーラーは冷却性能、静音性ともに非常に優秀だ。
今回はフルHD解像度における“究極のゲーム環境”を謳い市場に投入された、AMDの最新ミドルレンジGPU Radeon RX 6600 XTを搭載した「Radeon RX 6600 XT Challenger D 8GB OC」を検証してきた。
ベンチマークでは、フルHD解像度までなら最高画質でも多くのゲームで100fpsを超えるパフォーマンスを発揮。そしてフレームレートを重視した設定であれば、現状最高クラスの高リフレッシュレート液晶にも対応できるポテンシャルを備え、バトルロイヤルゲームやシューター系ゲームをメインに考えているユーザーには特に魅力的な存在になるだろう。
また最近ではミドルレンジクラスでも実質3スロットを専有する大型クーラーを搭載するモデルが増えている中、2スロットに収まるサイズもアピールできるポイント。もちろん冷却性能や静音性も優秀で、オーバークロックに対するマージンも十分に残されている。さらにオーバークロックモデルの中では最安クラスという、コストパフォーマンスも兼ね備えた「Radeon RX 6600 XT Challenger D 8GB OC」は、Radeon RX 6600 XTの本命となる1枚だ。
協力:ASRock Incorporation