エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1046
2021.08.31 更新
文:藤田 忠/撮影:編集部・松枝 清顕
ASUS製品ではすっかりお馴染み、ファンブレードの周りにバリアリングを備える「Axial-techファン」を2基採用するオリジナルVGAクーラーの構造をチェックしていこう。
冷却と静音の両方に影響するファンには、実測直径約95mmになる「Axial-techファン」を2基搭載する |
「Axial-techファン」は、軸部を小型化することで、ファンブレードの延長を実現。さらにファンブレードの周りにバリアリングを備えることで、風の直進性を向上させ、ヒートシンクへ的確に風を送ることが可能になっている。「DUAL-RX6600XT-O8G」では、11枚のファンブレードを備える最新世代のモデルを2基搭載することで、高冷却を実現している。
ファンブレードの周りのバリアリングが特徴的な「Axial-techファン」 |
風の直進性が増すことで、ヒートシンクへより多くの風を送ることができる |
続いてはオリジナルデュアルファンVGAクーラーを分解して、その内部構造をチェックしていこう。まずはVGAクーラーカバーを取り外してみていこう。カバーはバックプレート側からブラックカラーの5本のネジを取り外すことで、ファンとともに取り外し可能になっている。VGAクーラーカバーのネジに封印シールはないが、分解することで保証を受けられなくなるので注意したい。
ファンはカバー裏面から固定されている | ファンは4本のネジを外すことで、簡単に取り外せる。ファンの掃除はしやすいと言える |
冷却の要となるヒートシンクは1ブロック構成で、オリジナル設計の基板を覆っている。GPUコアの熱は3本のヒートシンクで、ヒートシンク全体に伝えるようになっている。
基板を覆う1ブロック構成のヒートシンク。高密度にフィンが並んでいる |
受熱ベースプレートから3本のヒートパイプがヒートシンクに伸びているのがわかる |
大型ヒートシンクでGPUコアやメモリ、電源回路部の熱を効率よく放熱する |
ヒートシンクは受熱ベースプレートとGPUコアを均等な圧で固定するGPUブラケット部の4本のネジと、電源回路部の2本のネジで固定されている。
GPUコアとの接触部分には大型の受熱ベースプレートを採用しており、メモリとも接触。3本のヒートパイプで効率よく熱を移動させ、ヒートシンク全体で冷却する仕組み。また、電源回路との接触部にはサーマルパッドを備え、熱を効率よくヒートシンクに伝える。
電源回路のMOSFETやフェライトコアチョークと接触する部分には、サーマルパッドを貼り付け |
受熱ベースプレート部。GPUコアだけでなく、メモリとも接触している | 最も発熱するGPUコアとメモリの熱は、3本のヒートパイプでヒートシンクの3カ所に分散される仕組みだ |