エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1046
2021.08.31 更新
文:藤田 忠/撮影:編集部・松枝 清顕
ゲーミング性能のチェックが一段落したところで、「DUAL-RX6600XT-O8G」を搭載したテストPC全体の消費電力をチェックしていこう。ストレステストには「3DMark Time Spy Extreme Stress Test」を使用し、実行中の最高値を高負荷時、起動後10分間何もせず放置した状態をアイドル時としている。
アイドル時の消費電力は、60W前後まで低下。高負荷時は補助電源コネクタ8pin×1仕様のミドルレンジグラフィックスカードらしく300Wを切っている。PowerTargetが120%に設定されるOC Modeでは、消費電力は16Wほど向上している。
テストセッションの最後は、「DUAL-RX6600XT-O8G」が搭載するVGAクーラーの冷却性能をチェックしていこう。「3DMark Time Spy Extreme Stress Test」実行中のGPUコア温度(GPU Temperature)、GPUホットスポット温度(GPU Hot Spot Temperature)、ファン回転数(GPU Fan)を「HWiNFO64 Pro」を使って記録している。
デフォルト動作の「Gaming Mode」から見ていくと、GPUホットスポット温度でも最高76℃で、ファン回転数などに影響するGPUコア温度は、最高でも60℃に留めている。ファン回転数は最大でも50%台の1800RPM前後と余力十分になっている。「OC Mode」もGPUコア温度は最高61℃、GPUホットスポット温度が最高79℃になっている。「OC Mode」のファン回転数は最大で2000rpm、59%前後まで上昇したが、ファンの動作音はバラック状態でも気にならないレベルだった。「DUAL-RX6600XT-O8G」のオリジナルデュアルファンVGAクーラーは、高い冷却性能と静音性を持っていると言える。
最も利用ユーザーが多いフルHDをターゲットにしたRadeon RX 6600 XTを搭載する「DUAL-RX6600XT-O8G」。人気eスポーツタイトルでリフレッシュレート144Hzなどの高駆動ゲーミングを可能にするパフォーマンスをしっかりと発揮していた。そのうえ、高い冷却性能と静音性を発揮するオリジナルデュアルファンVGAクーラーを装備しているのも魅力的だ。
「DUAL-RX6600XT-O8G」は、Radeon RX 6600 XTの最安クラスではないが、ASUSの高い信頼性、耐久性は魅力的だ |
レイトレーシングゲームを楽しむには厳しいが、これからフルHDでライト~ミドルクラスのゲームを楽しむPCを組もうと考えているユーザーは選択肢に入れたい1枚と言える。
協力:ASUS Japan株式会社