エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1053
2021.09.15 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
コの字型のフレームが互い違いに組み合わせられた、シンプルな構造。4本のネジを取り外すだけでいいのだが、そのためにはワランティシールを破る必要がある |
続いては、「NE850G M」の筐体を分解し、その内部にアクセスしてみよう。スッキリ整ったケーブルレス設計の内部構造は、かつての「NeoECO GOLD」シリーズからガラリと刷新されている。コンデンサは一次側の大容量タイプを含め、すべて日本メーカー製の105℃品を採用。電力損失とノイズを抑え、優れた効率を発揮するサーバーグレードのハーフブリッジLLC回路とDC-DC変換回路が搭載されている。
入力部を除きケーブルを使用しない、スッキリとしたケーブルレス設計の内部構造。メーカー事情もあるのか、設計は「NeoECO GOLD」からガラリと変更されている |
突入電流や高周波ノイズを防ぐEMC/EMIフィルターを備えた、交流電流を取り込む入力部。NTCサーミスタやTENTA製Xコンデンサも実装されている |
「Hybridモードスイッチ」のケーブルは、2pinコネクタで基板と接続されていた | 一次側の整流回路からアクティブPFC回路にかけてのエリア。整流回路のブリッジダイオードは発熱が大きいため、ヒートシンクに直接貼り付けられている |
一次側平滑回路には、400V/105℃対応のニチコン製大容量コンデンサが実装されている |
サーバーグレードのハーフブリッジLLC回路を搭載。JURCC(Jiewei)製の共振コンデンサ、YONGNENG製パワーリレーなども実装されている |
中央部に実装されているメイントランス。入出力を絶縁し、400Vに達する入力を実際に使用する出力電圧に近い値に変換する | パルス状のトランス出力を整流し、再び直流出力に変換する二次側の整流回路。発熱が大きい部位のため、整流ダイオードはヒートシンクに直接貼り付けられている |
二次側の平滑回路は耐熱性と高速応答が求められることから、固体コンデンサを採用。日本ケミコン製の105℃コンデンサも実装されていた |
スタンバイ用の5VSB回路。PWMコントローラはExcelliance MOS「EM8569C」が実装されている |
12Vから5Vと3.3Vを生成、高効率動作を可能にするDC-DC変換基板。周囲のコンデンサには日本ケミコン製の105℃品が実装されている |
筐体内部の最奥に実装されている、ケーブルマネジメント基板。PCケース内側を向くモジュラーコネクタが接続されている |
冷却ファンは、Yate Loon Electronicsの「D12SH-12」を搭載している。メーカーによる公称スペックでは、最大回転数2,200rpm、最大風量88CFM、最大騒音40dB |
カバー側に4本のネジで固定。基板とは2pinで接続し、システム負荷に応じて自動で回転数が制御される |