エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1053
2021.09.15 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
続いては、ストレステストの定番である「OCCT」の最新バージョン「OCCT 9.1.0」を動作させてみよう。CPUとグラフィックスカードの両方に強力な負荷をかける「電源」プリセットを選択し、テスト時間は先ほどと同様30分間に設定した。
テスト実行中の消費電力は最大624W。「AIDA64」同様、負荷率70%以上と強めの負荷がかかっていた。
「AIDA64」に比べ、グラフ波形にやや変動が見られるようになったものの、その動きはかなり限定的だ。12Vの最小値は11.933Vとやや定格を割っているが、それはテスト開始時の一瞬のみ。ほぼ12.038Vに張り付きで動作し、時折11.986Vに落ちるパターンが多かった。最大値がやや上振れしているため全体の変動幅は拡大しているが、それでも2%程度に留まっている。強力な負荷がかかっても長時間ブレのない動作を維持できているのは、信頼性の高さゆえだ。
3D描画シーンにおいては、「NE850G M」の挙動はどのように変わるだろうか。次は3Dベンチマークテスト「3DMark」から、DirectX 12環境のストレステスト「Time Spy Extreme Stress Test」を動作させてみる。テスト時間がこれまでと同じ30分間に達するまで、ループで実行した。
なお、テスト中における消費電力は最大537W。負荷率は63%ほどとやや強めだが、これまでのテストに比べれば控えめと言える。ただし「3DMark」の描画レベルを考慮すれば、重量級ゲームタイトルの負荷環境を再現するにはピッタリなテストだろう。
3Dベンチマークの特性か、全体的に微細な変動が増えている印象。もっとも常に電圧が変動しているように見えて、そのパターンは12.038V~11.986Vの範囲に収まっていた。全体の変動幅も1%ちょっとと、ごくわずか。負荷の特性が変わっても、これまでの動作パターンを逸脱することなく安定している点はさすがだ。