エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1060
2021.10.06 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
7,000MB/secを超える転送速度と引き換えに、コントローラの発熱も増えている最新PCI-Express4.0(x4)SSD。そのパフォーマンスを最大限に引き出すには冷却機構がとても重要になる。そこで本項では、「MPG X570S CARBON MAX WIFI」に実装されている「M.2 Shield Frozr」の冷却性能をチェックしていこう。負荷テストは「CrystalDiskMark 8.0.4」をデータサイズ64GiB、テスト回数を9回に設定して3回連続で実施。その温度と転送速度の推移を「HWiNFO64」を使い計測した。
なおテストに使用したオールインワン型水冷ユニット「MPG CORELIQUID K360」では、ウォーターブロック部分に60mm口径ファンが内蔵されているが、今回はあえて周囲を自作のプラスチックカバーで覆い、風が吹き付けないより厳しい条件でテストを行った。
ヒートシンクなしの「CrystalDiskMark 8.0.1」の結果 | ヒートシンク装着時の「CrystalDiskMark 8.0.1」の結果 |
ヒートシンクのない状態では、ベンチマーク用のデータを準備する段階で一気に温度が70℃まで上昇。その後はサーマルスロットリング機能が有効になり、転送速度を下げることで温度上昇を抑えている。一方、ヒートシンクを装着すると温度上昇は緩やかになり、サーマルスロットリングはほぼ解消。シーケンシャル読込では7,000MB/secに迫る転送速度を発揮できるようになる。
ヒートシンクなし:アイドル時のサーモグラフィ | ヒートシンクなし:高負荷時のサーモグラフィ |
ヒートシンク装着時:アイドル時のサーモグラフィ | ヒートシンク装着時:高負荷時のサーモグラフィ |
またサーモグラフィの結果を確認するとヒートシンクなしの状態では、アイドル時でも最高約55℃、高負荷時はサーマルスロットリングが発生しているにも関わらず90℃を超えるところがあり、正直常用はためらわれる。SSDの製品寿命を伸ばす意味でもヒートシンクは必ず装着したい。