エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1065
2021.10.23 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
FSP「Hydro GSM Lite PRO 750W」(型番:HGS-750M) 実勢売価税込9,000円前後(2021年10月現在) 製品情報(FSP)(アユート) |
老舗メーカーFSPの電源ユニットの中でも、いま最も売れている製品が「Hydro GSM Lite PRO」シリーズだ |
今回主役として取り上げる「Hydro GSM Lite PRO」シリーズの立ち位置は、分かりやすくメインストリーム向けのコストパフォーマンスモデルと言ったところ。80PLUS GOLD認証を取得した製品で、一部の主要ケーブル以外が着脱式になっているセミモジュラータイプの電源ユニットだ。容量はラインナップは550W/650W/750Wの3モデル展開、ミドルからアッパーミドルクラスのシステム構成をターゲットに据えている。
実勢価格としては、最大容量の750Wで税込9,000円前後。手頃な価格設定と品質のバランス、そして老舗の電源専業メーカーのもつ良質なブランドイメージから、クラス屈指の売れ筋として鳴らしている。国内正規代理店である株式会社アユートの担当者によると「昨年11月にFSP製品の取り扱いを開始して以来、最も売れている人気シリーズ」なのだという。
すべて日本メーカー製コンデンサを使用するなど、信頼性にこだわった内部設計を特徴とする |
コストパフォーマンスモデルと言いつつ内部設計に手抜かりはなく、コンデンサは一次側・二次側ともに日本メーカー製の105℃品を搭載。高効率動作と安定した電圧変動を可能にするDC-DCコンバータを備えるほか、+12V回路は最大62.5Aのシングルレーン設計が採用されている。
また、冷却機構には120mm径のHydraulicベアリングファンを搭載し、常時回転でシステム負荷に応じて回転数を自動調整する仕様。長寿命かつ静音動作を特徴とする冷却ファンで、シリーズ名に使われている「Hydro~」のキーワードは、この軸受仕様に由来するのだとか。
黒を基調にゴールドのラインが入った、落ち着いたデザインのパッケージ。背面には給電可能なコネクタ数や基本仕様が分かりやすく記載されている |
そのほか、過電流保護(OCP)、過電圧保護(OVP)、過電力保護(OPP)、短絡保護(SCP)、加熱保護(OTP)の各種保護回路を搭載。メーカー保証は7年間に設定されている。
なお今回は、シリーズラインナップより750Wモデルの「Hydro GSM Lite PRO 750W」を借り受け、検証を進めていく。まずは次項にてパッケージから製品を取り出し、その外観から内部構造に至るまでをチェックしていこう。