エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1070
2021.11.04 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
このように大幅な進化を遂げた「第12世代Intel Coreプロセッサ」に合わせて、チップセットもIntel 600シリーズに刷新。その第1弾としてオーバークロックに対応する「Intel Z690」が同時にリリースされた。DDR5メモリや、CPUのPCI-Express5.0レーンが利用できる他、CPUとの接続にはDMI4.0x8が採用され、チップセットとCPU間のボトルネックが解消されている。
Intel Z690チップセットのブロックダイアグラム図。Intelでは初めてチップセットのレーンがPCI-Express4.0に対応しており、グラフィックスカードのレーンを使うことなく複数枚のPCI-Express4.0 SSDを搭載できるようになった |
またIntelのチップセットでは初めてPCI-Express4.0レーンを備えるのも大きな特徴だ。さらにUSB3.2 Gen.2×2、2.5ギガビットLAN、Intel Wi-Fi 6E AX201などの高速インターフェイスにもこれまで通り対応する。
TDPはこれまでのチップセットと同じ6W。CPUのPCI-Expressレーンはx16x1+x4x1またはx8x2+x4x1に分割でき、これまで通りオーバークロック機能もサポートする |
続いて今回の主役である「Core i9-12900K」を画像でチェックしていこう。マザーボード上にピンがあるLGA方式や、コアの上にヒートスプレッダを備える基本的なスタイルこそ継承されているものの、ソケットは従来のLGA1200からLGA1700へ、CPUの形状もこれまでの正方形から、縦長の長方形へと大きく様変わりしている。ちなみにCPUクーラーのホール位置も変更されているため、一部リテンションが提供されている製品を除き、従来のCPUクーラーが使えなくなっている点には注意が必要だ。
コア上には、プロセッサ名やスペックコードなどが刻印された大型ヒートスプレッダを搭載する |
「第12世代Intel Coreプロセッサ」では、CPUとヒートスプレッダの間にあるSTIMが薄型化され、熱伝導効率は向上しているという |
サイズは縦45.0mm、横37.5mmの長方形で接点数は1,700個 |
こちらは先代モデルCore i9-11900K。サイズは縦37.5mm、横37.5mmの正方形で接点数は1,200個 |
ソケットの形状やCPUクーラーのホール位置は変更されたが、CPUの取り付け方法自体に大きな違いはない |
なお今回のテストで使用したCPUの評価サンプルは、MSIから提供された「オリジナル評価キット」に同梱されていたもの。またオールインワン型水冷ユニットMSI「MEG CORELIQUID S360」や、DDR5メモリKingston「KF552C40BBK2-32」も使用している。
「オリジナル評価キット」は実測幅675mm、奥行き360mm、高さ320mmの大型トランクケースにまとめられて収納されていた |
Core i9-12900Kの他、Intel Z690チップセットマザーボードMSI「Z690 UNIFY」、オールインワン型水冷ユニットMSI「MEG CORELIQUID S360」、DDR5メモリが同梱。なおマザーボードについては後日単体でレビューをお届けする予定なので楽しみにしていて欲しい |
CPUはintelロゴがデザインされたオリジナルパッケージに封入 | DDR5メモリは16GBx2のKingston「KF552C40BBK2-32」が同梱されていた |