エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1070
2021.11.04 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
まずは定番のレンダリングベンチマーク「CINEBENCH R15」で、CPUの純粋なパフォーマンスをチェックしていこう。
シングルコアテストのスコアは284cbで、Core i9-11900Kとの比較では約12%、Ryzen 9 5950Xとの比較でも約6%高いスコア。間違いなく現行のコンシューマ向けCPUの中では最高峰のパフォーマンスを発揮する。
またマルチコアテストについてもCore i9-11900Kから約60%上昇し、4,066cbを記録。8スレッド多いRyzen 9 5950Xとの比較でもその差はわずか5%しかない。「Pコア」はもちろん、効率を重視した「Eコア」でもかなり高性能と言うことだろう。
続いて、より負荷が高く、テスト時間が長いレンダリングベンチマーク「CINEBENCH R20」のスコアを確認していこう。
シングルコアテストは今回検証したCPUで唯一700cbを超えるスコア。Core i9-11900Kとの比較で約20%、Ryzen 9 5950Xとの比較でも約18%上回り、やはりシングルスレッド性能は大幅に向上している。またマルチコアテストについてもCore i9-11900Kからは約67%向上。Ryzen 9 5950Xとの比較でも約5%高いスコアをマークした。
次に、メニーコアCPUへの最適化が進んでいる最新レンダリングベンチマーク「CINEBENCH R23」のスコアを確認していこう。
シングルコアテストは、Core i9-11900KやRyzen 9 5950Xを約20%上回り2,000ptsに迫るスコアを記録した。またマルチコアテストもCore i9-11900Kとの比較で約69%、Ryzen 9 5950Xとの比較でも約7%上回り、第12世代Intel Coreプロセッサで採用されている「ハイブリッド・アーキテクチャ」はかなり優秀であることがわかる。
次に「V-Ray」ベースのレンダリング系ベンチマーク「V-Ray 5 Benchmark」のスコアを確認していこう。
「CINEBENCH」系のベンチマークに比べるとその差が縮まっているが、Core i9-11900Kよりは約53%高いスコアで、やはり「ハイブリッド・アーキテクチャ」によって大幅に性能が向上している。ただし、Ryzen 9 5950Xとの比較では約8%低く、同じレンダリング系のベンチマークでも最適化具合によっては性能が逆転することがあるようだ。