エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1071
2021.11.07 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部/撮影:pepe
先ほどのHDR同様に動画デモでご紹介した機能だが、ゲーミング向けの補正機能「ナイトビジョン」にも触れておきたい。暗闇や夜といった暗いシーンの映像を見やすく補正してくれるもので、ゲーム中に薄暗い場面で敵と遭遇した場合などに役立ってくれる。
機能はオフにすることもできるほか、効果のレベルに応じて「通常」から「最も強い」の3段階に加え、自動で効果を調整してくれる「A.I.」モードを選択可能。「Assetto Corsa」を使ったサンプルでは、特にパネルの文字の読みやすさとして機能の効果を認識できる。とにかく補正効果を重視するなら「最も強い」、逆に雰囲気を重視するなら「A.I.」かオフのままがオススメだ。
液晶ディスプレイでは定番の画質プリセット機能は、当然「MPG ARTYMIS 323CQR」にも搭載されている。ユーザー自身で色味をカスタマイズできる「ユーザー」のほか、「FPS」「レーシング」「RTS」「RPG」といった特定ゲームジャンルを想定したもの、さらに「ムービー」「オフィス」「sRGB」といった用途向け、ほかに「アンチブルー」や「ECO」を加えた合計10種類から選択可能だ。コンテンツに応じて使い分けてもいいが、必ずしも該当ジャンルと使い道を合致させる必要はない。自分にとって一番見やすいと感じたプリセットを選択するべきだろう。
「MPG ARTYMIS 323CQR」には、各種設定をPC上から変更できる総合ユーティリティ「Gaming Intellgence」が用意されている。輝度やコントラスト、応答速度などのスペックに加え、画質プリセットに応じて照準用のクロスヘアを配置したり、マウスや電源の設定、ウインドウの分割ルールに至る様々な設定を網羅。物理ジョイスティック「Naviキー」に設定呼び出しなどの機能を割り当てることも可能だ。
各種プリセットごとに詳細な項目を設定できる |
RGBライティング「Mystic Light」のイルミネーション設定もソフト上から可能だ |
ワンタッチで各種モードを呼び出せるホットキー、「Naviキー」の割当機能なども備えている |
「MPG ARTYMIS 323CQR」の目玉機能に挙げられるのが、キーボード・マウスなど2つのUSBデバイスを2台のPCで共有できる「KVMスイッチ」機能だ。
ディスプレイ背面のUSB Tyep-A(ハブ)にキーボードとマウスを接続し、付属のUSB Type-A – Type-BケーブルをメインPCに接続すれば準備完了。先ほどの動画デモではゲーミングノートPCをUSB Type-C(DP Alt mode)に接続していたが、映像信号をType-Cに切り替えるだけで、同時にキーボード・マウスがノートPC側で使用可能になった。
特にテレワークなどでノートPCをディスプレイを接続して使う場合などでは、配線を変更することなく使い慣れたデバイスを共有できるメリットがある。USBメモリや外付けHDDなどを接続し、2台のPC間でデータストレージを共有するといった使い方もアリだろう。