エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1072
2021.11.09 更新
文:撮影・こまめ
MSI「Summit-E16Flip-A11UCT-609JP」 実勢価格251,800円(2021年11月現在) 製品情報(Micro-Star International) |
タッチ操作とペン入力は、いまやクリエイティブワークには必須の機能だ。タッチパッドやマウスを利用するよりも操作が直感的でわかりやすく、作業効率が大幅に改善される。またクリックや手首のスナップが必要ないため、指や腕を痛めにくいメリットもあるだろう。実際にプロクリエイターのなかには、タッチ操作やペン入力を利用する人が多い。たとえばペン入力ならイラストを描くだけでなく写真のRAW現像時にブラシを利用したり、動画編集時のマスクを作成するのに使われたりしている。
MSIの「Summit E16 Flip A11U」のような大型の2-in-1ノートPCを利用すれば、より快適な作業が可能だ。ペン入力対応で別途ペンタブを購入する必要がなく、付属の「MSI Pen」で液晶タブレットのように画面にそのまま書き込めばOK。ディスプレイは16型と大きいので画面の内容が見やすく、2,560×1,600ドットの高解像度映像は細部のディテールまで鮮明に映し出される。キーボード面をスタンドとして設置すれば、打ち合わせやプレゼンなどで相手に画面を見せるのにも便利だ。
イラスト制作だけでなく、写真の加工や動画の編集にも有用なペン入力に対応。広い画面で楽々と作業できる |
手書き入力が可能な付属の「MSI Pen」。4,096段階の筆圧感知対応で、傾き検知にも対応している。重さは実測で14g | 2-in-1は、画面を相手に見せる際に便利。ディスプレイサイズが大きいほど、感染防止対策で席の離れた状態でも内容を確認しやすい |
クリエイティブワークには高いスペックが要求されるが、「Summit E16 Flip A11U」はその点においても抜かりはない。CPUは第11世代Intel Core i7-1195G7でメモリは16/32GB、ストレージは512GB/1TBのPCI-Express4.0(x4) M.2 SSD、グラフィックス機能としてはNVIDIA GeForce RTX 3050 Laptop GPU (以下、”NVIDIA GeForce RTX 3050”)が使われている。GPUはエントリークラスだが、薄型ノートPCとしては非常にハイスペックな構成だ。
「CPU-Z」で取得したIntel Core i7-1195G7のスペック | 「GPU-Z」で取得したNVIDIA GeForce RTX 3050のスペック |
GPUがエントリークラスのため、クリエイティブ性能面で不安に感じる人もいるかもしれない。しかし実際に簡単な動画編集やRAW現像を行なったところ、薄型ノートPCとは思えないほど快適に作業できた。写真加工ではブラシによる加工もスムーズで画像の出力も速く、フルHDの動画編集ではプレビュー画面もスムーズにレンダリングされる。ミドルレンジ以上のGPUを搭載した重くて厚いクリエイターノートPCほどではないものの、機動性の高い薄型ノートPCとしては十分なパフォーマンスと言っていい。画像の加工やライトな動画編集をスマートに作業したい人におすすめだ。
写真の加工や動画編集にも活用可能な薄型2-in-1 |