エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1090
2021.12.29 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
製品の概要を把握したところで、まずは「iCUE H150i ELITE LCD」で最も特徴的なウォーターブロックの解説を進めていこう。銅製のベースプレートとポンプユニットで構成されるベース部と、解像度480×480ドット、600cd/㎡の2.1インチ高輝度IPS液晶ディスプレイを備えたトップカバーの2層構造で、液晶にはPCステータスの他、png、jpg、bmpファイルのカスタム画像やgif動画を表示させることもできる。さらに周囲には24灯のアドレサブルRGB LEDを備え、多彩なイルミネーションを楽しむことができる。
トップカバーは4隅にあるマグネットでベース部に固定されており、ツールレスで簡単に着脱できる |
専用の8pinコネクタでベース部と接続され、電源などの供給を行う仕組み | トップカバーと「iCUE COMMANDER CORE」を接続する22pinコネクタ |
ウォーターブロックのポンプ回転数を出力する3pinファンコネクタ | トップカバーとマザーボードの接続をするUSB 9pinコネクタ |
高輝度なIPSパネルを採用しているため、システム情報や画像を鮮明に表示することができる |
そしてCPUと接触する受熱ベースには、マイクロスカブフィン構造を備えた56x56mmサイズの「銅製スプリットフローコールドプレート」を実装。さらに低ノイズかつ強力なポンプユニットを使い、クーラント液を効率よく移動することで、CPUの温度をできる限り低く保つことができるよう設計されている。
コールドプレートにはあらかじめサーマルペーストが塗布済み。グリスは付属していないため、換装をする場合などは別途用意する必要がある |
また側面には可動式のL字型フィッティングとチューブが接続済み。コールドプレートにはあらかじめサーマルペーストが塗布され、標準でIntel用のブラケット「INTEL MOUNTING BRACKET」が装着されていた。
2本のウォーターチューブは可動式のL字型フィッティングで接続されているため、自由に向きを変更することができる |
「iCUE H150i ELITE LCD」で組み合わされているラジエターは、120mmファンを3基並べて搭載できる、いわゆる360mmサイズラジエターだ。ただし、ウォーターチューブの接続部やリザーバー、周囲の保護ケースがあるため実際の長さは397mmに達する。3基の120mmファンが搭載できるPCケースでも干渉する可能性があるので、購入前にクリアランスを確認しておこう。フィンの素材は高い熱伝導率を誇るアルミニウム製で、本体カラーはブラックに塗装済み。なお幅は120mm、厚さは27mmで、オールインワン型水冷ユニットとしては標準的なサイズだ。
120mmファンを3基並べて搭載できる360mmラジエターを採用。また側面カバーには「CORSAIR」のメーカーロゴがデザインされていた |
ラジエターには全12列のコルゲートフィンが整然と並んでいる。なおコルゲートフィンは衝撃に弱いため、ファンの取り付けやPCケースへの装着時に触れてしまわないよう、組み込み作業は慎重に行いたい |
ウォーターブロックとラジエターを接続するウォーターチューブは、低浸透性ゴムチューブで、ナイロン製網組スリーブで保護されている。パッと見は硬そうに見えるが柔軟性は良好。さらにウォーターブロックには可動式のL字型フィッティングを採用していることから、取り回しは楽に行うことができる。また長さも380mmと余裕があり、比較的大型のPCケースでも搭載することができるだろう。
漏れや蒸発を最小限に抑える低浸透性ゴムチューブを採用。また周囲はナイロン製網組スリーブで保護されている |