エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1090
2021.12.29 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
第12世代Intel Coreプロセッサに対しても十分な冷却性能を発揮した「iCUE H150i ELITE LCD」。ここからはAMD Ryzen 5000シリーズを使った検証を進めていこう。まずはメインストリーム向けでは最高のスレッド数になる16コア/32スレッドのRyzen 9 5950Xからだ。こちらもストレステストは「OCCT 10.0.4:CPU:データセット大」と「CINEBENCH R23:Minimum Test Duration:30 minutes」の2種類を選択している。
メインストリームCPUでは最高のスレッド数を誇るRyzen 9 5950X。ただし、パッケージ内にはCCXが2基内蔵され熱が分散することもあり、熱処理のハードルは比較的低い |
「OCCT 10.0.4」では途中2回温度が急上昇する箇所があるものの、それ以外はほぼ50℃前半で推移する。またより負荷の高い「CINEBENCH R23」でも57~63℃の範囲で収まり、「iCUE H150i ELITE LCD」なら完全に発熱を抑え込むことができる。ちなみにRyzen 9 5950Xでは定格での運用でもPackage Powerは130W前後まで盛られるようで、動作クロックは「CINEBENCH R23」が3,950MHz前後、「OCCT 10.0.4」では4,625MHz前後まで上昇した。
ファンの回転数は「OCCT 10.0.4」で約1,100rpm、「CINEBENCH R23」でも約1,300rpmまでしか上がらず、まだまだ余力が残されている。騒音値も最大でも40dBA前後で、Ryzen 9 5950Xであればその熱を完全に抑えつつ静音動作も可能だ。