エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1091
2021.12.31 更新
文:撮影・松枝 清顕(解説)/ 検証セッション・池西 樹
第12世代Intel Coreプロセッサでの検証が一段落したところで、続いてRyzen 5000シリーズによるチェックを進めていこう。まずは現行のメインストリーム向けでは最高のスレッド数を誇る16コア/32スレッドのRyzen 9 5950Xからだ。テスト条件は全く同じで、CPUの温度は「Tctl/Tdie」、動作クロックは「Core Clocks (avg) 」の数値を採用している。
8コア/16スレッドのCCXを2基内蔵することで16コア/32スレッドを実現しているRyzen 9 5950X。それぞれのCCXに熱が分散するため、コア数の割に発熱は少なめだ |
「OCCT 10.0.4」では突発的に70℃前後まで温度が上昇することがあるものの概ね60℃でグラフはフラットな状態。また「CINEBENCH R23」ではほぼ64℃~68℃の間で推移しており、Ryzen 9 5950Xの発熱を完全に抑えこむことができる。またデュアルファン構成にすることで、いずれのテストでも温度は約2℃低下しており、確実にファンを追加するメリットはある。ちなみにCPUクロックは「OCCT 10.0.4」が4,450MHz前後、「CINEBENCH R23」が3,775MHz前後で推移しており、Ryzen 9 5950Xでは、Package Powerが125W前後になるよう調整されているようだ。
ファン回転数はシングルファンの時は「OCCT 10.0.4」が約1,200rpm、「CINEBENCH R23」が約1,400rpmまで上昇するのに対して、デュアルファン構成にするといずれも1,150rpm前後で頭打ちになる。騒音値は「OCCT 10.0.4」に関してはデュアルファンではファンの回転数が若干低下するものの、ファンの数が多くなるためシングルファンからほぼ変わらず。ただし「CINEBENCH R23」ではファンの回転数が250rpm下がったことで騒音も確実に減り、静音性は良好だ。