エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1094
2022.01.08 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
第12世代Intel Coreプロセッサに合わせてソケットはLGA1700を採用。またこれまでの「MORTAR」シリーズと比べて電源回路も大幅に強化されている |
製品の概要を把握したところで、ここからは画像による詳細検証を進めていこう。まずはPCの安定動作を司るCPUソケット周りからだ。
電源回路は、第12世代Intel Coreプロセッサから設定された、長時間ブースト状態を維持できる「Maximum Turbo Power」に合わせて、Duet Rail Power Systemによる12+1+1フェーズの堅牢な電源回路を搭載する。またMOSFETも従来の「P-PAK MOSFET」から「60A DrMOS」に、CPUの補助電源コネクタも8+4pinから8pinx2へと強化されている。
電源回路はCPUが12フェーズ、グラフィックスが1フェーズ、AUXが1フェーズの計14フェーズ構成 |
従来モデルである「MAG B560M MORTAR WIFI」では、MOSFETに「P-PAK MOSFET」を採用していたが、「MAG B660M MORTAR WIFI DDR4」ではより高効率な「60A DrMOS」へと変更されている |
電源回路の制御にはノイズが少なく、正確な電力を供給できるデジタルPWMコントローラを採用 | 補助電源コネクタも従来の8+4pinから8pinx2へと強化されている |
そして電源回路のヒートシンクには、リアインターフェイスまで伸びる大型の「アルミニウム製拡張ヒートシンクカバー」を実装。さらに7W/mkの高熱伝導率サーマルパッドや、2オンス厚の銅層を備えた6層PCBを採用することで、放熱性能を向上させるとともに信号ロスを低減して、高負荷時の安定性を向上させている。
CPUソケット左側の電源回路には「アルミニウム製拡張ヒートシンクカバー」を採用することで、冷却性能を向上している |
ヒートシンクには、MOSFETだけでなくチョークコイルの放熱もできるよう7W/mkの高熱伝導率サーマルパッドが貼り付けられている |
LGA1700に対応するミドルレンジチップセット「Intel B660」には、厚さ実測12mmのアルミニウム製ヒートシンクを搭載する。カラーは電源回路や「M.2 Shield Frozr」と同じシルバーで、右下にはシリーズ名でもある「MORTAR」のロゴがデザインされている。
チップセット周りが光るマザーボードは多いが、「MAG B660M MORTAR WIFI DDR4」ではチップセットヒートシンクやその付近を含め、基板上に光り物は一切実装されていない |
CPUのオーバークロックには非対応だが、メモリのオーバークロックが可能なIntel B660チップセット。さらに「MAG B660M MORTAR WIFI DDR4」では、メモリ信号のロスをなくし、安定した伝送ができる「Memory Boost」技術を採用することで、最高DDR4-4800までの高クロックメモリをサポートする。または4本のメモリスロットにはそれぞれ32GBまでのモジュールを搭載でき、最大で128GBの大容量メモリ環境を構築できる。
デュアルチャネルに対応する4本のDDR4メモリスロット。2枚で運用する場合はシルク印刷にある通り、DIMMA2/B2スロットから使用する |
メモリ用にも1フェーズの電源回路を搭載 |
「Click BIOS 5」には、DDR4-800~DDR4-10133までのメモリクロック設定が用意されていた |
XMP Profileが登録されているオーバークロックメモリなら面倒なタイミング設定は不要 |