エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1094
2022.01.08 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
「Select CPU Cooler type」ではCPUクーラーの種別を選択するだけで、それぞれに最適化したリミット値が設定できる |
MSIのIntel 600シリーズマザーボードでは、「Click BIOS 5」に用意されている「Select CPU Cooler type」(もしくは「CPU Cooler Tuning」)を使い、比較的簡単にPL1とPL2のリミット値を設定することができる。そこで今回はほぼIntelの公称設定になる「Boxed Cooler」と、事実上の制限解除になる「Water Cooler」を選択した場合で、CPU性能にどのような違いが出るのか確認してみることにした。
今回は「CINEBENCH R15/R20/R23」の3種類のベンチマークでパフォーマンスをチェックしているが、シングルコアテストについては全く違いはなし。またマルチコアテストでも、テストが完了するまでの時間が短いこともあり「Boxed Cooler」と「Water Cooler」でテスト中のクロックにそれほど差がなく、スコアにも大きな違いはなかった。
そこでより長時間負荷がかかる「CINEBENCH R23:Minimum Test Duration:30 minutes」を確認したところ、「Boxed Cooler」ではテスト開始から1分程度はPackage Powerが75W前後、コアクロックが約4,000MHzで動作するものの、その後は前者が65W前後、後者が3,700~3,800MHzに低下し、マルチコアテストのスコアも11,521ptsまで落ち込んだ。
しかし「Water Cooler」の設定ではPackage Powerは75W前後、コアクロックは4,000MHzを常に維持することができ、マルチコアテストのスコアも大きな変化がなかった。動画のエンコードや、レンダリング処理などすべてのコアに長時間負荷がかかる処理をする場合、冷却性能や電源ユニットの出力に不安がないのなら「Water Cooler」を選択したおいたほうがいいだろう。