エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1096
2022.01.18 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
トップパネルには、ボディ同色に塗装されたマグネット固定式防塵フィルタを装備。これをめくると、スチール製シャーシ天板にはハニカム状のパンチング加工が施され、ほぼ全面が通気孔仕様となっている。スリットタイプのネジ穴も複数用意され、この面には冷却ファンおよびラジエターが搭載できる事が分かる。なお内訳については、冷却ファンセッションで詳しく解説する。
大判の防塵フィルタは実測で幅約170mm、長さは約360mmにもおよぶ |
左右異なるサイドパネルを見ておこう。まず左側面には魅せるPCが構築できる、3mm厚の強化ガラスが採用されている。透明感の高いガラス面は4辺が黒く縁取られ、左右と下部にはスチール製のプレートを装着。本体の固定は背面折り返し部分の上下にあるネジ穴を使い、ハンドスクリューでネジ留めされていた。
外側に保護フィルムが貼られた状態の左サイドパネル。3mm厚だけに比較的軽量で扱い易い |
一方の右側面は、フラットないわゆるソリッドタイプを採用。本体には左側面同様、背面からハンドスクリュー2本で固定されていた。パネル自体はボディ同色の白塗装で、通気孔や吸音シート等の装備はなく、いたってオーソドックスなスタイルが採用されている。
ボディ背面に注目。リアパネルデザインを上段から確認してみると、右手には120mmファンが標準装備される冷却ファン搭載スペース、その左手の開口部はマザーボードのバックパネルが装着される。中段は左手に水平レイアウトの拡張スロット、右手には垂直レイアウトの拡張スロットが確認できる。そして最下段の大きな開口部には、ATX規格の電源ユニットが固定される。
眺めたところ、モデル特有のギミックは別段見当たらない。敢えて指摘すると、トップ部の”かさ上げ”により、ラジエターの設置スペースが設計段階より考慮されている事が窺える。
本体をひっくり返し、ボトムパネルを見ておこう。ひとたび構成パーツを組み込むと、かなりの重量になる。それらは逆さまに固定される事を前提としていないため、このようなスタイルで底面を見る機会は今しかない。まず四隅の台座はプラスチック製で、シャーシには1本のインチネジで固定されていた。また設置面には滑り止め防止用のゴムを装着。駆動振動を吸収し、設置面に影響を及ぼさない効果も期待できるだろう。また電源ユニットが固定されるエリアには、スライド着脱式の防塵フィルタを装備。後方スライドによる取り外しが可能で、付着したホコリの掃除も容易に行うことができる。
台座に装着済みの滑り止めゴムは実測で幅約17mm、長さは約70mm | 後方スライド着脱式の防塵フィルタは、電源ユニットをホコリから守る役割を担っている |