エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1096
2022.01.18 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
次に冷却ファンレイアウトを個別に解説しよう。フロントパネル正面には出荷時より、カタログモデルの120mmファン「XPG VENTO 120 ARGB FAN」が2基標準装備されている。スペックは、回転数1,200rpm固定で、騒音値23dBA、風量45.3CFM、静圧0.68mmH2Oとされ、軸受けにはライフルベアリングを採用。実際に動作させてみた印象は緩やかに回転し、騒音値を低く抑えられている。
フロントパネルを外すと、正面には3基分をフォローするプラスチック製防塵フィルタが装着済み |
なお標準装備される2基の搭載ポジションは、ちょうどボトムカバーより上の部分。マザーボードの右方向から後方へ、フレッシュな外気を送り続けてくれる。XPG DEFENDER PROのエアフローレイアウトの要と言える部分だろう。
120mmファンは3基まで搭載可能。また140mmファン2基への換装もできるため、スリットタイプのネジ穴も確認できる |
なおラジエターは240/280/360mmサイズまでをサポート。水冷を構築する場合、多くの場合トップパネル部を利用する事になるはずだが、グラフィックスカードの水冷化など、デュアル水冷構築時などの利用も想定できる。
XPG VENTO ARGB 120はインペラこそホワイトだが、フレーム色はブラックが採用されている |
トップ部はほぼ全面が通気孔仕様。システムによっては自然排気も可能だが、ハイエンド志向のパーツをチョイスするなら、排気ファンは装着しておくべきだろう。トップ面には120mmまたは140mmファンが2基搭載できるため、用途に合わせて増設すればいい。またラジエターは240/280mmサイズをサポート。CPUソケットが近いだけに、チューブも取り回しがし易いだろう。
ハニカム状の通気孔には、3本のスリットを用意。120mmまたは140mmファンが左側面寄りにマウントできる |
冷却ファンまたはラジエターが固定できるスリットのストロークは、前後が約65mm、中央が約85mmだった |
システムの熱源に近く、熱ごもりがしやすい背面にも120mmファン「XPG VENTO ARGB 120」が1基標準装備されている。主な役割は、CPUや電源周りから発生する熱を、背面に強制排出。後方をクリーンな状態に保つと共に、PCケース内部のスムーズなエアフロー構築には欠かせない存在と言えるだろう。もちろん最もベーシックな120mmサイズラジエターも搭載できる。
ネジ穴は冷却ファン固定位置が調整できるスリットタイプ。ストロークは実測で約20mmだった |