エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1098
2022.01.26 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ゲーム関連のベンチマークが一段落したところで、消費電力をチェックしていこう。ストレステストには「3DMark Time Spy Extreme Stress Test」を使い、実行中の最高値を高負荷時、起動後10分間何もせず放置した状態をアイドル時として計測を行った。
アイドル時は省電力機能が有効になるため、消費電力は約70Wまで低下する。また高負荷時でもシステムの消費電力は約215Wで頭打ち。環境が異なるため完全に横並びではないが「GeForce RTX 3060 GAMING OC 12G」との比較でも70W以上も低く、省電力性能は優秀だ。
テストセッションのラストは「GeForce RTX 3050 EAGLE 8G」に実装されているオリジナルデュアルファンクーラー「WINDFORCE 2X」の冷却性能をチェックしていこう。なお消費電力の計測と同じく、ストレステストには「3DMark Time Spy Extreme Stress Test」を使用している。
GPU温度は最高71℃、Hot Spot温度も最高82℃までしか上がらなかった。ファンの回転率も約80%、回転数も2,000rpm前後で推移しており、冷却性能にはまだ余力が残されている。騒音値も42dBA前後に抑えられており、発熱やノイズについては気にする必要がないだろう。
2019年に登場したGeForce GTX 1650以来、久しぶりに投入されたNVIDIAのエントリー向けGPU GeForce RTX 3050だが、その性能は期待通りのものだった。メインターゲットに据えるフルHD解像度までなら多くのタイトルで高画質設定が可能。さらに競技向けの設定に切り替えることで、高リフレッシュレートの液晶ディスプレイも十分視野に入ってくる。
またレイトレーシング機能についても、軽めのゲームであればそのままで問題ない。そして重量級のゲームでもDLSSを併用することで、フルHD解像度までなら描画品質を犠牲にすることなく快適にゲームをプレイ可能。レイトレーシング入門モデルとしての役割をしっかりと果たしてくれる。
エントリークラスのグラフィックスカードといえば、AMDからRadeon RX 6500 XTが発売されたばかり。これからフルHD解像度をターゲットにしたゲーミングPCの構築(もしくはアップグレード)を考えているなら、低価格なRadeon RX 6500 XTを選択するのか、機能が豊富で高性能なGeForce RTX 3050を選択するのか、頭を悩ませる事になりそうだ。
協力:NVIDIA Corporation