エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1104
2022.02.09 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
「B660M DS3H AX DDR4」の電源回路は、ミドルレンジ相応と言える6+2+1フェーズ構成。MOSFETは上位モデルのようなDr.MOSではなく、ハイサイド・ローサイドMOSFETとドライバICを組み合わせた従来型仕様だ。ただし部材にはプレミアムチョークや高耐久コンデンサを採用、冷却はリアパネル側に比較的コンパクトなヒートシンクを備えている。
第12世代Intel Coreプロセッサは従来以上に電源回路への負担が大きくなっていることから、高負荷時にどのような挙動を示すのかは気になるところ。後ほどのテストセッションでチェックしておきたいポイントだ。
6+2+1フェーズで構成されるデジタル電源回路を搭載。コストパフォーマンスモデルらしく、MOSFETは従来型の仕様だ |
チョークコイルには高い飽和電流まで対応できるプレミアムチョーク、過渡応答が改善された高耐久コンデンサなどの高品質コンポーネントが採用されている |
ヒートシンクはリアパネル側のみ搭載。限られたサイズで可能な限り放熱面積を稼げる形状になっており、MOSFETとの接触面にはサーマルパッドが貼り付けられている |
PWMコントローラはON Semiconductor「NCP81530」を搭載 | CPU補助電源コネクタには、高負荷時に安定した電源を供給できるメッキ処理済みの「ソリッドピン」が採用されている |
搭載するチップセットは、LGA1700プラットフォームのミドルレンジ向けチップ「Intel B660」だ。CPUのオーバークロック機能やマルチGPU向けのレーン分割機能は省略されているものの、「B660M DS3H AX DDR4」のメインターゲット層にとってはあまり縁がない機能であり、ほぼデメリットにはならないだろう。ミドルレンジのスタンダードな定格運用向けには、性能のバランスのとれたピッタリのチップセットと言える。
Intelのミドル向け最新チップIntel B660。CPU・チップ間の接続は上位チップ比で半分(DMI4.0x4)だが、USB3.2 Gen.2×2やWi-Fi 6Eなどのインターフェイス・ネットワーク機能は変わらずサポートしている |
チップセット自体の発熱はそれほど大きくなく、ヒートシンクの規模も控えめだ |