エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1114
2022.03.08 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
まずは定番のストレステストである「OCCT」の最新バージョン「OCCT 10.1.2」を動作させる。プリセットはCPUとグラフィックスカードの両方に強力な負荷をかける「電源」を選択、テスト時間は30分に設定した。
なお、Core i7-12700KとGeForce RTX 3090を搭載したシステムということもあり、テスト中の消費電力は最大785Wをマーク。電源ユニットが最大効率を発揮するのは負荷50%前後だが、今回は80%に迫る高い負荷がかかっていたことになる。
ATX12V |
EPS12V | PCI-Express 12V |
まずは主電源のATX12Vから見ていくと、一見するとグラフの線が分かりにくいくらい、まったく変動がなく安定している。アイドル時は12.04Vだったのだが、フルロード時でも12.05Vに微増したのみ。強力な負荷がかかった状態であっても、これ以上なく動作が安定している。
EPS12Vの場合はアイドル時が12.05Vで、負荷がかかると12.08Vまで上昇。その後はほぼ12.07Vで動作し、時折12.08Vに上がるといった挙動。これまた驚くほど変動が少ない。その一方でPCI-Expressは小刻みな変動が見られるが、それも12.04Vと12.05Vを交互に繰り返すもので、変動幅としては極小だ。いずれも定格を割る素振りもなく、非常に高いレベルの安定性を見せてくれた。
次は重量級の3D描画シーンにおける挙動を確かめるため、3Dベンチマークテスト「3DMark」の4Kストレステスト「Time Spy Extreme Stress Test」を実行。テスト時間が先ほど同様に30分間に達するまで、連続で動作させている。
ちなみにテスト中の消費電力は、先ほどの「OCCT」からやや落ち着き最大509Wに。1000Wモデルの「ROG-THOR-1000P2-GAMING」としては、効率面でほぼ理想的な稼働状況と言える。
ATX12V |
EPS12V | PCI-Express 12V |
ATX12Vは、先ほどと変わらない安定ぶり。アイドル時の12.04Vから動揺がまったくなく、時折12.05Vに上がる以外は変動がなかった。
そしてEPS12Vもストレステスト中の変動はまったくなし。テスト開始時に12.05Vから12.08Vに微増した後は、そのままフラットな状態をキープしていた。ちなみにセミファンレス機能をONにした場合はやや変動が見られたため、電源の挙動には冷却機構も多分に影響することが分かる。
なお、PCI-Expressはテストが始まると12.04Vから12.02Vまで若干低下し、その後は12.02Vと12.03Vを行ったり来たり。数値こそ違うものの、傾向自体は「OCCT」実行時と変わらない。