エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1115
2022.03.10 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ミドルレンジモデルながら12フェーズの充実した電源回路を搭載する「B660GTQ」。さらにCPUが必要とする電力を素早く提供する「Digital PWM」や、最大出力70Aの「70A Dr.MOS」、耐久性に優れるチョークコイル「Super Durable Inductor」、最低寿命1万時間を誇る固体コンデンサ「10K hrs Durable Solid Capacitors」など高品質なパーツを組み合わせることで、電源制御機構が刷新された、第12世代Intel Coreプロセッサの性能を最大限に引き出すことができるよう設計されている。
CPUソケット上側に4フェーズ、CPUソケット左側に8フェーズの電源回路を搭載。ハイサイド/ローサイドMOSFETとドライバICは1チップに統合されているため、フェーズ数が多い割にはスペースに余裕がある |
CPUソケット上側の4フェーズにはいずれもON Semiconductorの「70A Dr.MOS」を採用 | CPUソケット左側にはCPU用の8フェーズに加え、おそらくAUX用と思われる電源回路も実装 |
CPUソケットの左上にはデジタルPWMコントローラを搭載 | 補助電源コネクタはスペースの関係もあり8pinx1 |
そしてその冷却には、2ブロック構成の大型アルミニウムヒートシンクを標準装備。いずれもMOSFETだけでなくチョークコイルやデジタルPWMコントローラとの接触部分にもサーマルパッドが貼り付けられ、高負荷時でも電源回路の温度を低く保つことができる。
CPUソケット左側のヒートシンクには、PWMコントローラ部分にも肉厚のサーマルパッドを貼り付け |
2ブロック構成のヒートシンクはいずれも2本のバネネジで基板に固定されていた |
「B660GTQ」に実装されているチップセットは、第12世代Intel Coreプロセッサに対応するミドルレンジ「Intel B660」だ。最上位のIntel Z690からは、CPUのオーバークロック機能やPCI-Expressレーンの分割機能が省略されている他、DMI4.0の帯域幅も半分に削減されている。ただし、メモリのオーバークロックや、帯域幅20GbpsのUSB3.2 Gen.2×2、Wi-Fi 6Eなどの高速インターフェイスには対応しており、このクラスの製品を購入する人にとっては大きなデメリットにならないだろう。
基板と同じくブルーのラインがデザインされたチップセットヒートシンク。アドレサブルRGB LEDによるイルミネーション機能も内蔵されている |
パッケージサイズは28x25mm、TDPは6Wで発熱は控えめ。実際に高負荷テスト時でもヒートシンクはそれほど熱くなることはなかった |