エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1115
2022.03.10 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
Intel B660チップセットのエントリーモデルでは省略されることも多いM.2ヒートシンクだが、BIOSTAR「B660GTQ」では2基のスロットの両方に専用ヒートシンク「M.2 Cooling Protection」が標準装備されている。そこで今回は上段スロットを使い、その冷却性能を確認してみることにした。ストレステストは「CrystalDiskMark 8.0.4」をデータサイズ64GiB、テスト回数を9回に設定して3回連続で実施。また本テストのみグラフィックスカードを外し、CPUの内蔵グラフィックス機能を利用している。
ヒートシンクなし:「CrystalDiskMark 8.0.4」の結果 | ヒートシンクあり:「CrystalDiskMark 8.0.4」の結果 |
SSDの温度はいずれも最高温度のため、ヒートシンクなしが72℃、ヒートシンクありでも68℃とその差は4℃にとどまる。しかし、ヒートシンクなしの状態ではテスト直後に一気に72℃まで上昇し、その後はサーマルスロットリングによって速度を落とすことで温度上昇を防いでいる。一方、ヒートシンクありの状態では温度上昇が緩やかになり、テストの中頃で最高温度の68℃を記録する。その後は65~68℃前後で推移するものの、サーマルスロットリングと思われる大幅な速度低下はなく、ほぼ公称値通りの転送速度を発揮している。
ヒートシンクなし:アイドル時のサーモグラフィ | ヒートシンクなし:高負荷時のサーモグラフィ |
ヒートシンクあり:アイドル時のサーモグラフィ | ヒートシンクあり:高負荷時のサーモグラフィ |
続いて、サーモグラフィの結果を確認すると、ヒートシンクなしの状態では大幅に速度が低下しているにも関わらず、コントローラ周辺は最高100℃近くまで上昇している。サーマルスロットリングでもコントローラの発熱を完全に抑えることはできないため、高速なPCI-Express4.0(x4)接続のNVMe M.2 SSDを使用する場合は忘れずに「M.2 Cooling Protection」を取り付けるようにしよう。