エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1118
2022.03.23 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部/撮影:pepe
ここからは実際に電源を入れて映り具合やパフォーマンスを確認していこう。検証用PCとして用意したのは、GIGABYTEのゲーミングデスクトップPC「AORUS MODEL X(AMD)」。基本構成はAMD X570チップセット採用マザーボードに、12コア24スレッドのRyzen 9 5900X、GeForce RTX 3080、メインメモリは32GB(8GBx4枚)、ストレージは1TB NVMe M.2 SSD(PCI-Express4.0x4)と2TB NVMe M.2 SSD(PCI-Express3.0x4)を搭載する。動作をチェックするには申し分のないスペックを備えたハイエンドPCだ。
ミドルタワーPCケースを採用する「AORUS MODEL X」。CPUにはAMDの人気モデルRyzen 9 5900X、グラフィックスカードにはGeForce RTX 3080を搭載する |
冒頭でも触れたように、液晶パネルにはコントラストや応答性に優れるとされるVA方式が採用されている。IPS方式と比較すると視野角に対する変化に弱い印象だが、水平垂直共に178°で十分な視野角を持っていた。VESAのDisplayHDR規格である「DisplayHDR 400」に準拠し、VAパネル特有の4,000:1の高コントラストも相まって、正面からの映りはかなり品質が高い。
パネルが大きく湾曲する仕様上、特に左右に傾けた場合は輝度とコントラストが低下する傾向にあるものの、この角度で使用することはないため問題にならないはず。パネルの中心と正対するポジションでセッティングすれば、「G34WQC A」の臨場感を十二分に引き出すことができる。なによりゲームプレイ時の迫力や没入感は一度経験するとクセになる。
なお、リフレッシュレートを144Hzに設定し動作時の消費電力をワットチェッカーで計測したところ、PC起動後10分間放置したアイドル時は33W、ゲームプレイ時は41W、輝度をデフォルトから100に変更したときは57Wとなっていた。
続いて、実際のゲームでお世話になることも多い補正機能ブラックイコライザーの効果をチェックしてみよう。設定は「0~20」まで1段階ずつ調整することができ、OSDのデフォルトでは「10」に設定されている。
設定「0」と設定「20」を比較。明暗がハッキリと異なるのが分かる |
結果はご覧の通りで、効果はハッキリと分かるレベルだ。GIGABYTEに限らずゲーミング液晶ディスプレイとしては定番の補正機能だが、ゲームによっては世界観や雰囲気も重要なため、使用するタイミングは選んだほうがいいだろう。
リフレッシュレートの違いを体感するために、レースゲーム「Assetto Corsa」のリプレイを使用し、リフレッシュレート60Hz/100Hz/144Hzでそれぞれの違いを比較する。テストではデジタルスチルカメラのスーパースローモーションにより画面を直接撮影した。
VA方式のパネルがやや苦手とする応答性だが、最新パネルを採用する「G34WQC A」ではほとんど気にならないレベル。60Hzでは残像感がやや気になるところだが、144Hzとすることで画面の書き換えが増え残像感も格段に軽減されている。