エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1119
2022.03.25 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
最後は同じくゲーム系のベンチマークテストから、より負荷の大きい「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」の公式ベンチマークを動作させてみよう。描画品質は“カスタム”から最も負荷が大きくなるよう項目を選択し、解像度は3,840×2,160ドットにセット。これまで同様に30分間に達するまでループでテストを実行した。
なおテスト中の消費電力は、「FFXIV」からやや上昇して最大544Wに。電力変換効率としては最も有利な負荷レンジに収まっていた。
ATX12VとEPS12Vは、ともに階段状に出力電圧が上昇していく「OCCT」に近いパターン。それぞれ一定の電圧値を長時間維持できており、変動幅も最大で0.06Vと控えめだ。PCI-Expressも11.97Vを軸にブレの少ない動作を維持し、総合的にハイレベルな信頼性を示してくれた。
今回主役として取り上げた「PQ-M」シリーズには、目立つ派手なギミックじみた要素はなく、まさに王道をいく電源ユニットと言ったところ。メインストリーム向けモデルとして十分な信頼性を備えており、何より電源ユニットの本分である安定性を求めるユーザーには、堅実な選択肢として映るはずだ。
また、常時回転も選択できるセミファンレス機能のON/OFF機能も嬉しいポイント。ある意味でこれがほぼ唯一のギミック要素なわけだが、使い勝手を左右する部分はしっかりカバーされているという印象。大きめの通気孔を開けたグリルを採用しながら、ファンの動作音も極めて静粛だった。奥行きを短く収めた筐体設計といい、全体的に扱いやすい大容量電源に仕上がっている。今後さらに価格がこなれてくれば、クラス最高レベルのキラーモデルになってくれそうだ。
協力:株式会社アユート