エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1121
2022.03.29 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
クーラーカバーにはイルミネーション機能を搭載。なお検証時点では「MSI Center」から「GeForce RTX 3090 Ti SUPRIM X 24G」が認識できなかったが、製品版では「Mystic Light」ユーティリティで制御できるようになる |
画像による検証が一通り終了したところで、「GeForce RTX 3090 Ti SUPRIM X 24G」を実際にPCに組み込み、期待のパフォーマンスをチェックしていこう。テストPCには、CPUがボトルネックにならないよう第12世代Intel CoreプロセッサのハイエンドモデルCore i9-12900KとIntel Z690チップセットをベースにしたPCを用意し、比較対象としてGeForce RTX 3090を搭載するMSI「GeForce RTX 3090 SUPRIM X 24G」でも計測を実施している。(検証:岸本仁)
電源ユニットには80PLUS GOLD認証を取得したMSI「MPG A1000G」を使用。国内では4月中に発売が開始される予定だ |
まずはレイトレーシングの性能を測定できる定番3Dベンチマーク「3DMark:Port Royal」のスコアから確認をしていこう。
GeForce RTX 3090搭載モデルの中でも高クロックな「GeForce RTX 3090 SUPRIM X 24G」を約7%上回る良好なスコア。フレームレートも約68fpsをマークし、マルチプレイで快適にゲームが動作する。
続いて、シーン全体のレンダリングにレイトレーシングを使用するより負荷の高い「DirectX Raytracing feature test」の結果も確認していこう。
「3DMark:Port Royal」より差は若干縮まっているものの、こちらも「GeForce RTX 3090 SUPRIM X 24G」を約5%上回るスコアを記録した。フレームレートも60fpsを超えており、「GeForce RTX 3090 Ti SUPRIM X 24G」であれば多くのゲームで超解像技術であるNVIDIA DLSSを使うことなく、レイトレーシングによる美しい映像を楽しむことができる。
ここからは一般的なゲームで使用されているラスタライズ性能を確認するため、APIにDirectX 12を使用する「Time Spy」のスコアをチェックしていこう。今回はハイエンドグラフィックスカードということを考慮して、プリセットは「Time Spy」と「Time Spy Extreme」で計測を行っている。
GeForce RTX 3090とGeForce RTX 3090 TiではCUDAコア数の差は約2%に留まるにもかかわらず、「Time Spy」では約8%、「Time Spy Extreme」では約10%性能が向上しており、GPUコアやメモリのクロックアップ効果もかなり大きいことがわかる。ちなみにGraphics test 1のフレームレートは約144fpsと約72fpsで、重量級のゲームでも4K解像度までなら最高画質で60fps以上を維持することができるだろう。
APIにDirect X11を使用するやや古めのベンチマーク「Fire Strike」のパフォーマンスもチェックしておこう。こちらもハイエンドグラフィックスカードということを考慮して、3種類全てのプリセットで検証を行っている。
やはりGPUコアやメモリのクロックアップ効果は大きいようで、「Fire Strike」でもGraphics scoreはすべての解像度で「GeForce RTX 3090 Ti SUPRIM X 24G」が約7%上回る。もともとは4Kを超える超高解像度環境向けに設計されたGPUだが、バトルロイヤルゲームやFPSゲームで少しでもフレームレートを稼ぎたいというニーズにもしっかりと応えてくれるだろう。