エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1122
2022.03.31 更新
文:撮影・編集部 池西 樹
ラストは実際のアプリケーションを使い、クリエイティブな処理性能を確認できる「UL Procyon」ベンチマークの結果をチェックしていこう。プリセットには画像処理性能を測定する「Photo Editing Benchmark」と、動画処理性能を測定する「Video Editing Benchmark」の2種類を使用している。
まずは「Photo Editing Benchmark」のスコアを確認すると、「Adobe Photoshop」を使用する「Image Retouching score」ではDDR5-4800とDDR4-3200で約5%、DDR5-5600とDDR5-4800でも約3%スコアがアップしている。さらに「Adobe Lightroom Classic」を使用する「Batch Processing score」では、それぞれ約9%と約4%に差が広がり、画像編集処理では広いメモリ帯域を有効に活用できるようだ。
続いて「Adobe Premiere Pro」による動画ワークフロー性能を測定する「Video Editing Benchmark」のスコアを確認すると、「Photo Editing Benchmark」より差は小さくなるもののDDR5-4800とDDR4-3200で約2%、DDR5-5600とDDR5-4800でも約2%パフォーマンスが上昇している。
今回はCORSAIR「DOMINATOR PLATINUM RGB DDR5」シリーズを使い、DDR4メモリとの違いを中心にチェックをしてきた。動作クロックが引き上げられたことでメモリ帯域は向上しているが、その分レイテンシも大きく、ゲーム関連のテストでは「Watch Dog Legion」を除きあまり効果は見られなかった。いずれ主流になるため今後を見据えてDDR5メモリを購入しておくのも間違いではないが、ゲームPCでコストパフォーマンスを重視するなら敢えてDDR4メモリをチョイスするのもアリだろう。
一方、クリエイター向けソフトではDDR5メモリが強さを見せるシーンが多かった。特に最近はデータの高解像度・高画質化進み、画像や動画の編集に時間がかかることを考慮すれば、DDR5メモリをチョイスするメリットは大きい。また圧縮作業を行う7-Zipでも優れたパフォーマンスを発揮するのも、頻繁に大容量データを扱うクリエイターにとって有利に働くだろう。
そして今回の主役であるCORSAIR「DOMINATOR PLATINUM RGB DDR5」シリーズなら、容量や動作クロック、レイテンシも豊富に揃っており、価格や用途に合わせた最適なメモリをチョイスすることができる。また一度購入したらあまり買い替えることがないクリエイターPCでは、永久保証が提供されているのもメモリを選択する上で大きなモチベーションになるはずだ。
協力:CORSAIR