エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1136
2022.05.03 更新
文:撮影・松枝 清顕(解説)/ 検証セッション・池西 樹
続いてRyzen 5000シリーズによるチェックを進めていこう。まずは現行のメインストリーム向けでは最高のスレッド数を誇る16コア/32スレッドのRyzen 9 5950Xからだ。テスト条件は全く同じで、CPUの温度は「Tctl/Tdie」、動作クロックは「Core Clocks (avg) 」の数値を採用している。
Ryzen 5000シリーズのフラッグシップモデルRyzen 9 5950X。2基のCCXを内蔵するため16コア/32スレッドの割にはCPUの温度は控えめだ |
「OCCT 10.1.7」では突発的に最高80℃まで温度が上昇するシーンはあるものの、概ね60℃後半で推移する。またL.N.Aを使用すると平均で2℃上昇するものの、70℃を超えるシーンはほとんどない。動作クロックやPower Limitにも有意な差はなく、冷却性能に全く問題ないと言える。
「CINEBENCH R23」も「OCCT 10.1.7」とほぼ同様の結果。L.N.Aによる温度上昇も誤差の範囲で、Ryzen 9 5950Xなら静音性を重視した状態でもその発熱を完全に押さえ込むことができる。
冷却ファンの回転数はCore i7-12700Kと同じく、標準時は約2,000rpm、L.N.A時は約1,700rpmまで上昇している。今回、マザーボードのファンコントロール機能はデフォルト設定のままでテストを実施しているが、冷却性能にかなり余裕があることから、より静音性を重視した設定でも動作に問題はないだろう。またデフォルト設定で運用するならL.N.Aとの併用をオススメする。