エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1137
2022.05.05 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
まずは定番の3Dベンチマークである「3DMark」から、一般的なラスタライズ性能を把握できるDirectX 12対応テストの「Time Spy」を動作させてみよう。プリセットは「Time Spy」と「Time Spy Extreme」の両方を選択し、計測を行っている。
無印ベンチとExtremeともに、GeForce RTX 3050とGeForce GTX 1660 Tiはほぼ互角のスコアをマーク。価格面でもほぼ同等であることから妥当な結果で、特にGeForce GTX 1660 Tiのコストパフォーマンスの高さが際立つ結果となった。テスト中のフレームレートもそれぞれ40fps程度が出ており、ベンチマークテストが再現している重量級の負荷がかかっても十分な働きが期待できそうだ。
そしてGeForce RTX 2060はそれらに20%以上のスコア差をつけるなど、文字通りクラスの違うパフォーマンスを発揮。より負荷の大きなExtremeでは25%前後まで差が拡大、価格相応の実力を見せてくれた。
続いては同じく「3DMark」から、APIにDirect X11を使用する「Fire Strike」を実行。こちらもプリセットは「Fire Strike」「Fire Strike Extreme」「Fire Strike Ultra」の3種類全てを選択し、計測を行っている。
ここでもGeForce RTX 3050とGeForce GTX 1660 Tiは接近したスコアをマーク。しかしフルHDテストの無印テストではGeForce GTX 1660 Tiが優位なものの、WQHDテストのExtremeではほぼ同等、4KテストのUltraではGeForce RTX 3050が上回った。どうやら負荷が高まるほどGeForce RTX 3050の方が高いパフォーマンスを発揮できるようだ。
そして最も高いスコアをマークしたのは、やはりGeForce RTX 2060。GeForce GTX 1660 Tiとの比較で最大20%以上、GeForce RTX 3050に比べて最大30%のスコア差をつける結果になった。
次は「3DMark」のレイトレーシングテストである「Port Royal」を実行。DirectX Raytracing(DXR)における、それぞれのグラフィックスカードのレイトレーシング性能をチェックしていこう。
まず前提としてエントリー~ミドルクラスのGPUであることから、スコアは最大でも4,000ポイント未満、テスト中のフレームレートも17fps程度に収まるなど、レイトレーシング性能はやや厳しめ。特にRTコアとTensorコアを持たないGeForce GTX 1660 Tiは他の半分ほどのスコアであり、レイトレーシングを有効化してのプレイは望み薄だろう。
なお、エントリークラスながら第2世代RTコアと第3世代Tensorコアを搭載するGeForce RTX 3050は、クラスの差を克服してGeForce RTX 2060に肉薄。さすがは最新世代と言える結果になった。
続いて同じ「3DMark」のレイトレーシング系テストの中でも、シーン全体をレイトレーシングのみでレンダリングする「DirectX Raytracing feature test」を実行。レイトレーシングに特化した環境のテストにて、それぞれの性能を比較してみよう。
レイトレーシングのみで描画されるテストとあって、GeForce GTX 1660 Tiは計測不可。GeForce RTX 3050とGeForce RTX 2060は、ほぼ同等のフレームレートをマークした。ただしその数値も13fps程度であることから、実際にレイトレーシングを有効化するかどうかは、該当タイトルの負荷や解像度設定とよく相談する必要があるだろう。