エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1140
2022.05.15 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:pepe
MSI「VIGOR GK71 SONIC JP」 実勢売価税込17,000円前後(2022年5月現在) 製品情報(MSI) |
まずは最新のハイエンドモデル「VIGOR GK71 SONIC JP」からチェックしていこう。最大のトピックは、Kailhとのコラボレーションで生まれた「MSI Sonic Redスイッチ」。MSIとしては初となるリニアタイプのオリジナルスイッチで、“世界最軽量クラス”を謳う軽快さが持ち味だ。アクチュエーションポイントが一般的なメカニカルスイッチより短めに設定されており、特に素早い入力が求められるゲーミングシーンで真価を発揮する。
また、そのスイッチに装着されているのは、外周をクリア仕様とした二重構造の「MSI クリアキャップ」。スイッチに内蔵されたRGB LEDを効果的に拡散させるための仕掛けで、よりダイナミックなRGBイルミネーションが楽しめる。MSIのライティング技術「Mystic Light」にも対応し、独自ユーティリティの「MSI Center」を使用して他のデバイスとの同期も可能だ。
キーボードレイアウトは、“かなあり”の刻印が施された109キー日本語配列。「Fn」キー同時押しで機能するマルチメディアキーを複数備えるほか、Windowsキーの無効化、イルミネーションの多彩な切り替えもキーボード上で行える |
トッププレートには航空機グレードのアルミニウム合金が採用され、スイッチはその重厚なプレートにフローティングデザインでマウント。ボディの右上には、ボリュームとミュート操作が素早くワンタッチで行える「デュアルタッチスマートボタン」を備える。また、快適な入力のためにほぼ必須となるパームレストも標準で付属。デスクとキーボード間の高低差が解消され、より疲れにくい状態でゲームが楽しめるだろう。
しっかりと厚みのあるアルミニウム合金のトッププレートを採用。キースイッチのクリアハウジングと側面がクリア仕様の「MSI クリアキャップ」により、イルミネーションが遮られることなく拡散する仕様だ |
柔らかい「形状記憶リストレスト」が同梱。手首の負担を和らげることができるほか、裏面にはヘッドセットのケーブルを通すことができる「X字型ケーブルガイド」を備えている |
キースイッチはKailh共同開発の「MSI Sonic Redスイッチ」。軽快な荷重35gのリニアスイッチで、キーストローク4.0mm、アクチュエーションポイントは1.9mmに設定されている |
メディアコントロール用ボタンと並んで実装されている「デュアルタッチスマートボタン」。押し込むとミュート、ダイヤルのように回すことでボリューム操作が行える |
「VIGOR GK71 SONIC JP」最大の魅力は、何と言っても軽量オリジナルスイッチ「MSI Sonic Redスイッチ」の良質な打鍵感だ。CHERRY MX赤軸をそのまま軽くしたような35g荷重のリニアスイッチは、接点の短さもあり、思った以上に少ない力で入力できる。さすがメカニカルスイッチとして“世界最軽量クラス”を謳うだけはあり、特に連続して素早い入力を要求されるゲーミングシーンでは、大きなアドバンテージになるはずだ。
そのスイッチの軽快さを際立たせているのが、一見華奢に見えるスリムかつ堅牢なフレーム。航空グレードのアルミ合金が受け止めることで入力時に一切の動揺がなく、キーボード全体のパッケージでスイッチの良さを引き出せる構造になっている。下半分が透明の新型キャップが生み出す、ダイナミックなイルミネーションも見どころ。便利なパームレストやダイヤルギミックも備え、およそ隙のないキーボードに仕上がっている。