エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1144
2022.05.23 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
「H610M S2H DDR4」の電源回路はデジタル制御による6+1+1フェーズで、MOSFETにはイマドキのマザーボードでおなじみのDr.MOSではなく、ハイサイドMOSFET、ローサイドMOSFET、ドライバICの3つのパーツを組み合わせたオールドなスタイル。しかし、搭載パーツは高効率・低発熱な「50A Low RDS(On) MOSFET」や、過渡応答に優れる「固体コンデンサ」、電気抵抗を抑え、耐久性にも優れる「ソリッドピン」など高品質なもので固められている。
CPUソケットはLGA1700で、CPUのサポートリストにはTDP150WのCore i9-12900KSを筆頭に、現在リリースされているすべての第12世代Intel Coreプロセッサの対応が謳われている |
MOSFETヒートシンクは非搭載。しかし、リテールクーラーのようなトップフローCPUクーラーを使い効率よく冷却ができるように、チョークコイルの間は風が抜けるよう設計されている。 |
計8フェーズの電源回路。1フェーズあたり2基のハイサイドMOSFETと1基のローサイドMOSFETを搭載 |
RichtekのデジタルPWMコントローラ「RT3628AE」 | 8pinの補助電源コネクタは「ソリッドピン」を採用 |
「H610M S2H DDR4」に実装されているチップセットは、LGA1700対応のエントリーモデル「Intel H610」だ。ミドルレンジのIntel B660からUSB3.2 Gen.2×2や、RAID機能、チップセットのPCI-Express4.0レーンが省略されている他、最大ディスプレイ数が4台から3台に、チャネルあたりのメモリ数が2枚から1枚へとそれぞれ削減されている。とは言え、「H610M S2H DDR4」がターゲットにしているエントリーからミドルクラスの運用では、いずれも大きなデメリットにはならないだろう。
チップセットには、約33mm角(プッシュピン部分は除く)の薄型ヒートシンクが2本のプッシュピンで固定されている |
LGA1700向けエントリーチップセットIntel H610。パッケージサイズは28x25mmで、TDPは6W |