エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1144
2022.05.23 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
まずはCINEBENCH系のソフトを使い、CPUの純粋なパフォーマンスを簡単に確認していこう。第12世代Intel Coreプロセッサでは、エントリークラスのCPU性能はどの程度向上しているのだろうか。
まず「CINEBENCH R15」のスコアを確認すると、シングルスレッドはCeleron G6900が184cb、Pentium Gold G7400が206cbで約11%の差がついた。ちなみにデータベースのスコアを確認すると前者がCore i7-7700K、後者はCore i9-9700Kとほぼ同等で、アーキテクチャの刷新により大幅にパフォーマンスが向上していることがわかる。
またマルチスレッドはCeleron G6900の353cbに対して、Pentium Gold G7400はHyper-Threading Technologyに対応していることもあり、約1.5倍の541cbをマークした。これはRyzen 3 2200Gにかなり近いスコアで、実コアで2コア少ないデメリットをIPCの向上により完全にカバーしていることがわかる。
「CINEBENCH R20」の結果を確認するとスコアの傾向は「CINEBENCH R15」とほぼ同じ。特にHyper-Threading Technologyに対応するPentium Gold G7400はシングルコアテストはもちろん、マルチコアテストもなかなか優秀だ。またデータベースのシングルコアテストの結果と比較すると、Celeron G6900でもCore i7-9700K、Pentium Gold G7400ではCore i9-9900Kは軽く上回り、Ryzen 5 5600Gに匹敵するパフォーマンスを記録する。
Pentium Gold G7400、Celeron G6900ともブースト機能が実装されていないため、テスト完了まで時間がかかる「CINEBENCH R23」でもスコアの傾向はこれまでと全く同じになった。いずれもコア数が2コアのためマルチスレッド性能については過度の期待は禁物だが、Pentium Gold G7400なら旧世代の4コアCPUと同等の性能が期待できる。そしてシングルスレッド性能については第9/8世代のハイエンドCPUと比べても遜色がなかった。