エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1145
2022.05.25 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
第12世代Intel Coreプロセッサの最上位であるCore i9-12900KSも選択可能。冷却にはオールインワン型水冷ユニットが採用されている |
「G-Master Hydro Z690 Extreme/D5」の基本構成では、CPUに16コア/24スレッドのCore i9-12900Kが採用されている。BTOカスタマイズのメニューも豊富で、ミドルレンジのCore i5-12400をはじめ、ウルトラハイエンドに至る全10モデルから選択可能。評価機には16コア/24スレッドかつ最大5.5GHz動作に対応した、デスクトップ向けCPUとしては世界最速クラスを誇るCore i9-12900KSが組み込まれていた。
360mmラジエターを備えたFractal Design「Celsius S36」。ラジエターはフロント側にマウントされている |
その冷却機構には、大型の360mmラジエターを備えるFractal Designのオールインワン型水冷ユニット「Celsius S36」を採用。グラフィックスカードと合わせてデュアル水冷を構成している。
そしてラジエターに搭載されている冷却ファンは、特殊形状の7枚インペラと長寿命なLLSベアリングを採用した120mm径の「Dynamic X2 GP-12 PWM」を3基搭載。高負荷時の大風量とバランスのとれた静音性を兼ね備えたファンで、騒音を最小限に抑えつつ強力な冷却性能を発揮する。冷却パフォーマンス次第でより長くピーク性能が持続する、第12世代Intel Coreプロセッサの性能も十分に引き出せるだろう。
ちなみに出荷時のファンとポンプ速度は、自動でインテリジェントな温度制御を行う“オートモード”が選択されている。
発売から数年を経た製品ながら、確かな冷却性能によりBTOメーカーへの採用も多い水冷ユニット。冷却ファンは静音高冷却の「Dynamic X2 GP-12 PWM」が搭載されている |
「G-Master Hydro Z690 Extreme/D5」が基本構成で採用するマザーボードは、DDR5メモリに対応するIntel Z690搭載のハイエンドモデルASUS「ROG STRIX Z690-F GAMING WIFI」だ。DDR5環境でゲーミングマシンを組みたいユーザーにとって、市場でも屈指の人気モデルになっている。
基本構成のマザーボードはASUS「ROG STRIX Z690-F GAMING WIFI」。堅牢な電源回路や豪華な冷却機構、最新のインターフェイスを備える |
電源回路はDrMOSよりも高出力な「Smart Power Stage」による16+1フェーズのデジタル電源回路を搭載。ヒートパイプで連結された大型のヒートシンクを実装し、VRM周辺の熱を素早く放熱する6層基板を採用するなど、こだわりの冷却システムを備えている。
メモリクロックはクロストークを大幅軽減する「OptiMem II」設計により、最大6,400MHzの高クロック動作に対応。拡張スロットは従来比2倍の帯域幅を誇る最新のPCI-Express5.0(x16)スロットを実装している。ストレージは合計4基のPCI-Express4.0(x4) M.2 SSDを搭載可能で、特に最上段スロットには裏表の両面を冷却できる「Double-Sided M.2 Heatsink」が装着されている。
一体型の「プリマウントI/Oシールド」を採用するバックパネル。2.5ギガビットLANや帯域幅20GbpsのUSB3.2 Gen.2 Type-Cなど、高速なインターフェイスが充実している |
そのほか、ネットワークは2.5ギガビット有線LANとIntel Wi-Fi 6Eによる無線LANを搭載。オーディオ機能は、Realtekの最新オーディオコントローラ「ALC4080」をベースにした「ROG SupremeFX 7.1」を備えている。
なおBTOカスタマイズメニューでは、DDR5に対応するIntel Z690マザーボードのスタンダードモデルASUS「PRIME Z690-A」をラインナップ。コストを抑えたい向きには、こちらを選択するのもアリだ。